TOEIC英文の99%をカバー! 無料の英単語リストTSLとは?
99%? ちょっと信じられませんよね。
ですが実際にTOEICの英文の99%をカバーすると言われている英単語リストが無料で公開されています! その英単語リストとは、TSL (TOEIC Service List) とNGSL (New General Service List) です。本記事ではこれら英単語リストの説明と、アルクのSVL12000と語彙レベルを比較した結果を公開します。
目 次
TSL (TOEIC Service List) とは
TSL
TOEIC頻出語リスト
TSL (TOEIC Service List) とは、明治学院大学のCharles Browne教授と青山学院女子短期大学のBrent Culligan教授が選定した、TOEICに頻出する英単語のリストです。2018年3月現在ではTSL Ver. 1.1 (1259語) が無料公開されています。
TSLの利用はNGSLが前提
TSLはTOEIC向けの英単語リストですが、TSLの1259語だけで99%カバーできるわけではありません。一般英文の90%の英単語をカバーすると言われるNGSL (New General Service List) が必要です。
NGSLとは、平たく言えば一般的な英文に頻出する英単語を集めたリストです。2億7000万語にも及ぶデータベースを元に頻出語が約2800語集められています。この2800語を覚えたうえで、さらにTSLを覚えることで99%カバーできるようになるという構成になっています。NGSLの詳細は以下記事を参照ください。
TSLの特徴
TOEIC関連の英文150万語を調査
TSLに掲載されている英単語は、TOEIC模試などの教材が基になっています。複数の教材で使われている英文を集め、合計150万もの英単語を調査し、頻出する英単語が選ばれています。詳細は以下公式サイトの説明を参照ください。
99%のTOEIC英文カバー率
公式の説明では、NGSL (約2800語)でTOEICで使われる英単語の94%をカバーし、TSLの1259語を加えることで99%カバーできるようになるとされています。
ちなにみ本当に99%カバーできるのかという点に関して疑問だったので、TOEIC公式模試の英文を利用してカバー率を確認しています。結果は以下の記事を参照ください。
TSLの入手方法
英単語リストは無料
TSLの英単語リストは無料で公開されているので簡単に入手できます。リンク先ページの下部にある[TSL TOOLS:]の一覧からダウンロード可能です。
リンク | 概要 |
---|---|
TSL | TSL 1259語の掲載ページ |
TSLを学習する
Android/iOS向けアプリ
Webブラウザ (Quizlet、memrise)
英辞郎の和訳をつけてAnkiで学習する方法もある
アルクが提供している英辞郎 on the WEBの内容はCD/DVDで市販されています。この市販の英辞郎とExcelがあれば、任意の英単語一覧に和訳を付けることができます。
英単語一覧が準備できたらAnkiに取り込んでボキャビルする方法がオススメです。Ankiとは世界中の語学学習者に愛用されている暗記のためのツールです。復習期間を適切に管理してくれるため覚えづらい単語のみ頻繁に復習することができます。私もAnkiで数百時間ほどボキャビルしています。
詳細は以下を参照ください。
TSLに関するツール
任意の英文をNGSL、TSLの英単語で解析するツール
任意の英文がどれほどNGSL、TSLの英単語で構成されているか確認できるツールがVocabProfilersで公開されています。基本的な使い方は以下の通りです。
- Voocab Profilersのサイトを開き、英文を解析する英単語リストを選択
- 画面下半分の枠に、解析対象の英文を入力
- 画面右下の[SUBMIT_WINDOW]ボタンを押下
結果画面では、入力した英文の何%が英単語リストでカバーできたか表示されます。
関連する英単語リスト
NGSLやTSLの他に、NAWL (学術的英文向け)、BSL (ビジネス基礎英語向け) の英単語リストがあります。これらはNGSLと組み合わせることが想定されているので、NGSLを覚えた後は目的に応じて各リストの英単語を覚えると良いでしょう。詳細はそれぞれの記事を参照ください。
記事リンク | 対象 | 語数 |
---|---|---|
NGSL | 一般的英文向け | 2801 (Ver. 1.01) |
TSL | TOEIC英文向け | 1259 (ver.1.1) |
NAWL | 学術的な基礎英文向け | 963 (Ver. 1.0) |
BSL | ビジネス基礎英文向け | 1754 (Ver. 1.01) |
また、これら4種類の英単語を全て覚えた時の語彙レベルや英文カバー率などを別途調べています。詳細は以下記事を参照ください。
TSLの語彙レベル比較 (SVL 12000)
概要
本サイトでは様々な英文の語彙レベルを26000語レベルで分類して評価しています。26000語はアルクのSVL 12000 (1~12000語レベル) と極限の英単語・終極の英単語 (12001~26000語レベル) を基準としています。TSLに掲載されている英単語もこの26000語の語彙レベルで分類し、比較を行います。
基準となる英単語リスト | 語彙レベル | レビュー記事 |
---|---|---|
SVL 12000 | 1~12000 | レビュー |
極限の英単語 Vol.1~4 | 12001~24000 | レビュー |
終極の英単語 | 24001~26000 |
※ | 英単語の分類は単語の形が完全に一致したか否かで判断します。例えば beat、beats、beatingは別の単語として扱います。ただし、大文字・小文字の差は判断しません。Beatとbeatは同じ単語として扱います。 |
解析の対象にする単語
NGSL公式サイトで公開されているTSL Ver. 1.1の1259語を対象とします。なお、TSLに掲載されている複合語の3語 (e-book、ice cream、by-law) はそれぞれ分解しているため1262語を対象としています。
種類 | 掲載語数 | 対象語数 |
---|---|---|
TSL (Ver. 1.1) | 1259 | 1262 |
語彙レベル比較
26000語レベルで分類
TSL 1259語を26000語レベルで分類した結果が上記グラフです。TOEIC L&Rのハイスコアは語彙10000語程度が目安と一般的には言われていますが、TSLも10000語レベルまでの語句で殆どが構成されているようですね。
NGSL+TSLの英単語を12000語レベルで分類
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