サイトの方針 – 語彙レベルを解析する理由

多読って小説やニュース以外でも良いんじゃないかな?

本サイト開設のキッカケになった疑問です。今までは多読と言えば小説でしたが、今やマンガやドラマ・アニメの字幕、ゲーム中のテキストでも多読ができる時代です。もはや多読を小説のみで行う必要はありません!

このサイトの開設理由

キッカケ

私は読書 (小説、マンガ、ネット小説なんでも) が大好きです。晩年はこれら物語をただただ楽しんで過ごしたいなと考えているほどです。ですが、英語小説の多読には思ったより没頭することができませんでした。

Graded Readers

Pearson’s Graded Readers
http://www.pearson.co.jp/

私が英語の多読に手を付け始めた際は、多読の世界ではおなじみのSSS英語学習を参考に小説を読み進めていきました。SSS英語学習法とは簡単に言えば「辞書が必要ないぐらい簡単な本で、自分の興味があるトコロだけを読み進めていこう!」という方法で、お世話にはなりましたし、これで100万語は読みました。

学習者向けの簡易本Graded Readersでも「オモシロくてオススメ」とされている本を数十冊読み進めていきましたが、個人的には「まぁまぁ面白い本」がほとんどで、本当に早く続きが読みたいと思える本は2~3冊ぐらいしかありませんでした。(面白いか否かは人それぞれですし、私が読んでいない本も大量にあるので、もちろん一概には言えませんよ)

一般小説を読み始めてからは面白いと感じることが増えたことから、やはり単語や文体に制限がある本で楽しむのはある程度限界があるのだなと実感しました。もともと日本語でも小説を読まない方はなおさらではないでしょうか。

そこで思いました。多読って小説以外でも良いんじゃないかな?

多読には、小説以外の選択肢はないものか

2010年以前は、英語の娯楽作品で多読をするならば選択肢はほぼ小説しかありませんでした。海外ドラマや映画、海外吹き替え版アニメという選択肢もあるにはありましたが、字幕とセリフが一致しているケースが少なく、また種類も限定されていたからです。

ですが、2010年以降は状況が変わってきました。日本のマンガ、アニメ、小説、ゲームの翻訳版が海外で展開されるケースが格段に増え、日本でも入手することができるようになってきました。さらに、Netflixに代表されるストリーミングサービスが流行り、一部の洋画やドラマではセリフと一致した字幕 (いわゆる Closed Caption) が提供されるようになりました! 以下画像はNetflixで視聴できるフラーハウス (フルハウスの続編) ですが、字幕で “English [CC]” を選択することで、セリフと同じ内容の字幕が表示されます。

Netflix 英語字幕設定

Netflix – Fuller House Season 1
https://www.netflix.com/title/80051137

普段小説を読まない方でも、マンガやゲーム、ドラマや映画は普段から楽しんでいるのではないでしょうか。そして、日本語で慣れ親しんだ作品の英語版であれば、Graded Readersや海外の一般小説よりも楽しんで多読に取り組めるのではないでしょうか。

英訳版の娯楽作品の日本語情報は少ない! なら自分で提供しよう!

しかしながら、英訳されたマンガ、ゲーム、アニメの日本語情報は現状かなり少ない状況です。そりゃもともと日本語で情報が存在しているのだから、わざわざ英語版の説明なんて普通は不要ですよね。ですが、英語学習に役立てたいとなると、やはり英語版に関する日本語でのレビュー・情報が欲しいトコロです。自分のレベルにあった作品を選ばないと、難しくて挫折してしまいますから。それでは意味がありませんよね。

小説の場合は、単語レベルで分類されたGraded Readersの存在や、小説の難易度を YL (読みやすさ レベル) で分類したデータがネット上に数多く溜まってきているため、自分のレベルにあった作品を選びやすい環境にあります。しかし、マンガ、アニメ、ゲームに関してはデータは日本語ではほとんどありません。作品の簡単なレビューがあればラッキーぐらいのレベルです。そこで「無いならば! 自分で! 情報を提供するサイトを作ってやろう!」と思い立ち、このサイトを開設した次第です。

本サイトの方向性

サイト開設において、英語学習者に向けて娯楽作品を選ぶ際の目安となる情報を提供したいと考えました。英語上級者の方々は既に好きな作品を楽しめる状況にいるかと思いますし。

そこで、単なるレビューだけではなく、小説の YL のような読みやすさの指標を提供したいと考えました。最終的に本サイトでは、各作品の語彙レベルを解析し、作品ごとに目標語彙数を付けることで難易度の目安を提供することにしました。語彙数であれば客観的な指標ですし、自分の語彙数と比較すれば自分が読みやすい作品を見つけやすいですしね!

そしてTOEICや英検、英単語集などの単語レベルも知れるものなら知りたいですよね? というわけで、ついでに解析していきます。したがって、以下の点を主な題材としてサイトを運営していく次第です。

  • 日本で楽しめる英語の娯楽作品のレビュー、語彙レベルを解析して公開
  • TOEICや英検など、代表的な資格試験の英単語レベルを解析して公開
  • いくつかの英単語集の語彙レベルを解析して公開

サイト名の意味

サイト名「えいらく (ei-raku.com)」は「語をに学びたい」の略です。

誰もが楽に英語を身に付けたいと考えますよね。でも英語学習における楽ってなんでしょうかね? 聞き流すだけで身に付けばそれは楽なのでしょうか? 例えば「英語1000時間聞き流すだけ」って楽ですかね? 英単語の暗記などと比較すれば楽と言えそうですが、客観的に考えればよくわからない内容を永遠と聞いているのは結構苦痛ではありませんか? そもそも聞き流すだけで習得するのは不可能だと思いますし。

個人的には、楽とは「楽しむ」という気持ちではないかと思います。そして英語を楽しむのであれば以下2点を満たす必要があると考えました。

  • 自分の興味ある分野・作品に触れること
  • 自分のレベルにあった内容・難易度であること

本サイトではマンガ、ドラマ、アニメなどのいろいろな娯楽作品の情報を、単語レベルとともに提供してきますので、上記2点を満たす作品を探すお伝いができるのではないかと思います。英語で娯楽作品を楽しみ、もっともっと楽しみたいと感じたとき、単語・文法・問題集を使って一気に英語力を養う。 そして、また娯楽作品に戻ってくる、このサイクルこそが英語を楽に、楽しく勉強する方法だと思います。

このようなことが実現できたら良いなと考え、サイト名を名付けました。
本当は「英語を楽しく学びたい」の方がよかったのですが、「えいたの」では語呂が……