【英語でゲーム】 Necrobarista (ネクロバリスタ) の感想
死者と生者が共存できる唯一の場所メルボルンのカフェを舞台にした、全編 3D モデルで演出されたビジュアルノベル「Necrobarista (ネクロバリスタ)」。
ノベルゲーム好きとして、独特の演出に惹かれたので英語でプレイしてみました!
英語版 Necrobarista (ネクロバリスタ)
概要
死とコーヒーで紡がれる物語
英語タイトル | Necrobarista |
ジャンル | ビジュアルノベル |
私のプレイ時間 | 約4.5時間 (メインストーリークリア) |
機種 | PC (Steam)、Switch 他 |
死者が訪れるカフェで紡がれる物語
オーストラリアのメルボルンにあるカフェ「ターミナル」。そこは生と死の狭間であり、生きている者と死んだ者が共存できる唯一の場所。そこに命を失ったばかりの一人の青年が訪れるが、バーテンダーから「死者は 24 時間しか滞在することが許されない」と告げられる――。
英語でプレイするには
音声は無し。字幕は多言語対応しているので日英でプレイ可能。
ゲームの特徴
3D モデルで表現されたビジュアルノベル
分岐・選択肢がない、読むドラマ
本作のジャンルはビジュアルノベルだが、特徴的なのは立ち絵や会話ウィンドウが存在しないこと。全編通して 3D モデルが使われており、たまにだがモデルも動く。テキストも特定の場所に表示されるわけではなく、その場面に適した位置に表示されるので、一般的なビジュアルノベルとは異なった体験ができる。
世界観も面白く、死後の世界、死霊術、錬金術など SF やファンタジー要素が興味を掻き立ててくれる。
サイドストーリー
サイドストーリーはテキストベース
メインストーリーでは章を終えるごとにサイドストーリーをアンロックするためのアイテムが入手できる。各章の合間にカフェなどを移動でき、そこで入手したアイテムを使ってサイドストーリーをアンロックして読むことができる。内容は登場人物たちの小話。メインストーリーとは無関係なので読まなくてもクリアできるが、本作の雰囲気が気に言ったら読んでみて良いと思う。
英語の題材として
セリフは長くないが、地味に難しい
語彙や言い回しが難しい
セリフ量はそこまで多くわりに難単語の頻出頻度がそれなりに高い。部分的に読みやすいシーンもあるが、全体的には語彙レベルが高く言い回しも難しい。さらに本作のスタイルなのか背景説明ほとんど無く、回りくどい言い回しがあったりと物語自体が理解しにくい。結果として、英文で内容を理解して読み進めるのは難易度が高いと感じた。
ビジュアルノベルとしては演出が面白い作品だが、英語学習目的には向かないゲームだと思う。
全体的な感想 (ネタバレほぼ無し)
ストーリーやシステムが好みと合わず
世界観や 3D モデルを使った演出については良かったが、肝心のストーリーやシステム面に関しては私の好みとは合わず、結果として楽しむことができなかった。個人的にノベルゲームに求めたいのは「驚きのあるストーリー」や「綿密な世界設定」、「快適な操作性」なのだが、本作においてはこれらの面で色々と不満点があった。具体的には以下。
- 背景説明が少なく、メインストーリーが理解しづらい
- メインストーリーに驚きや新鮮さが無く、先が気になる要素が少ない
- キャラクターの掘り下げがなく感情移入ができない
- サイドストーリーをアンロックする仕組みが面倒
- キャラクターの動くシーンがいつ終わっているのか分かりづらく、無駄に待たされる
- テキストの表示位置が細かく変わるので視点が定まらず読みづらい
- セリフの区切りが細かすぎる。少し会話を進めるだけでも何十回もクリックする必要があり面倒
序盤から主人公たちの行動の背景や気持ちがあまり描かれず、彼らが何をしたいのかよくわからないままストーリーが進んでしまう。そのため最後まで物語にのめり込んだり感情移入したりすることができず、傍観者としてただ眺めているだけのような印象を受けた。ストーリー自体も斬新な展開などはなく感動することもなかった。
システム面に関しては、テキストの位置が常に変わるので視点移動が忙しいのと、先に進むのに数多くのクリックを要求する点が気になった。物語に入り込めないのに操作も面倒で、気持ちよく読むことができなかった。
3Dモデルを使った演出や BGM、世界観で良い雰囲気を作り出しているし、色々とレビューを読んでみると高評価をつけている方も多いようなので合う人には合うと思うが、私には合わなかったな……。
個人体にオススメのノベルゲームはこちら「英語ノベルゲーム19選」。
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