12001~24000語レベルの英単語を掲載している「極限の英単語 Vol.1~4」から、ネイティブが高確率で覚えている英単語のみを集めた「極限の英単語 縮約版 上下巻」。具体的にどのような英単語が掲載されているのか確認しました。

極限の英単語 縮約版とは

極限の英単語 Vol.1~4

12001~24000語レベルの英単語リスト

まず、極限の英単語 Vol.1~4とは米国現代英語コーパス (COCA) の頻出順を元にした英単語の頻出順リストです。「24000語レベルまでの語彙」が、「SVL 12000と重複せず」掲載されています。縮約版の詳細を確認する前に、まずはこちらの特徴を以下記事でご確認ください。

種類掲載語彙レベル
極限の英単語 Vol.112001 ~ 15000
極限の英単語 Vol.215001 ~ 18000
極限の英単語 Vol.318001 ~ 21000
極限の英単語 Vol.421001 ~ 24000


極限の英単語 縮約版

ネイティブに馴染みのある単語のみ抜粋

極限の英単語はCOCAで高頻出の英単語が選出されていますが、ネイティブでも知らない確率が高い英単語が含まれているようです。そこで、極限の英単語 Vol.1~4の12000語から、最低でもネイティブの8割は知っている単語のみを選出した英単語リストとして、極限の英単語 縮約版 上下巻が用意されました。それぞれ約3100語、計約6200語の英単語が掲載されています。

種類掲載語のネイティブの認知率 (目安)
極限の英単語 縮約版 上巻100%
極限の英単語 縮約版 下巻80~100%
“Age-of-acquisition ratings (AoA)” の51715語リスト

ネイティブがその単語をどれぐらいの確率で知っているのか、という認知率のデータが掲載されている英単語リストがあり、「極限の英単語 縮約版」の単語選定で活用されています。なお、この英単語リストは「crr.ugent.be」というサイトから無料で入手できます。リンク先記事内にダウンロードできるリンクがあります (2018年1月現在)。

極限の英単語 縮約版には認知率のデータは掲載されていません。掲載語の認知率を調べたい場合はAoAの51715語のリストを直接確認する必要があります

縮約版に掲載されている英単語の特徴

全ての語彙レベルから抜粋されている

上記グラフは縮約版 上下巻に掲載語されている英単語の語彙レベルです。このグラフの通り、縮約版 上下巻はどちらも極限の英単語 Vol.1~4の全語彙レベルから抜粋されていることが分かります。なお、総掲載語数は私がカウントした限りでは、上巻3192語、下巻3057語、計6249語でした (2018年2月時点)。

ネイティブの認知率の差で上下巻が分けられている

縮約版はネイティブの認知率が高い英単語のみ掲載するというコンセプトをとっており、認知率100%の英単語が上巻に、80%以上~100%未満の英単語が下巻に掲載されています (若干の例外あり)。つまり、24000語レベルの単語であっても認知率が100%であれば縮約版 上巻に英単語が掲載されています。

種類ネイティブ認知率語数
縮約版 上巻100%3192
縮約版 下巻80~100%未満3057

COCAとAoA 51715語リストどちらにも掲載されている単語のみ掲載

極限の英単語はコーパスであるCOCAの頻出順を元に選出された英単語リスト、縮約版はそこからAoAのデータを元にネイティブに馴染みのある英単語を抜粋した英単語リスト、となりますので縮約版はCOCAとAoA 51715語のリストどちらにも掲載されている英単語が選出されています。

COCAにはin-depthやmake-upなどのハイフンが用いられた複合語も数多く掲載されており、極限の英単語 Vol.1~Vol.4にも合計で約1500語ほど掲載されています。しかし、AoAの単語リストにはmake-up以外のハイフン付きの複合語が掲載されていないため、縮約版にはハイフン付きの複合語は掲載されていません。

極限の英単語 Vol.1~4と縮約版は二者択一

注意すべきことは、極限の英単語 Vol.1~4と縮約版 上下巻は二者択一である点です。縮約版は上下巻ともにVol.1~4から抜粋されているため、基本的にはVol.1~4か縮約版どちらかのみをこなしていくことになります。Vol.1~2の6000語をまず覚え、残りは縮約版 下巻の3000語で終わりにするという使い方はできません。まぁ、Kinlde Unlimited加入者なら値段を気にする必要が無いのでこの点は問題ないのですけどね。



極限の英単語 縮約版はどれほど英文をカバーするのか

概要

極限の英単語 Vol.1~4はCOCAの頻度順を元に、極限の英単語 縮約版はAoA 51715語のリストのネイティブ認知率を元に選出された英単語リストです。具体的に、英検1級試験とハリーポッター1巻の英文で使われる英単語をどの程度カバーできるのか確認してみました。語彙レベルの確認手順の詳細は以下を参照ください。

英検1級試験

2017年度第1回 (2017年6月実施) の英検1級試験で出題された英単語を解析し、12001~24000語レベルの英単語がいくつ使われているかを確認しました。具体的に解析した英文は以下の通りです。

筆記試験英検のサイトで公開されている過去問から英文を抽出
筆記試験(ライティング)解答例に記載されている英文
リスニング過去問ページで公開されているスクリプトと問題用紙に掲載されている英文
スピーキングバーチャル二次試験 1級の「スピーチの考慮時間」、「スピーチ」および「Q&A」で使われている英文

英単語カバー数

結果は上記グラフの通りです。例えば、12001~13000語レベルの英単語のうち、極限の英単語 Vol.1に掲載されている単語は 30語、縮約版 上巻は14、下巻は10の英単語が掲載されていました。

次に、英検1級 筆記パート 1の正解選択肢 (2016年度第2回~2017年度第3回の5回分) を対象にして確認してみました。

カバーできた英単語数をまとめると次の通りです。

極限の英単語カバーできた英単語数
英検1級試験英検1級 筆記パート1の正解選択肢 (5回分)
Vol.1~2 (6000語)5017
Vol.1~4 (12000語)6318
縮約版 上下巻 (約6200語)419

結果、Vol.1~2 (6000語) の方が縮約版 上下巻 (約6200語) よりも英検1級試験の英単語をカバーしていたことが分かりました。英検1級は10000~15000語レベルの試験なので、15000語レベル以上の英単語は殆ど使われていません。しかし、縮約版は15000語レベル以上の英単語も多く掲載しているため、このような結果になりました。英検1級の語彙対策を考えるのであれば、縮約版よりもVol.1の方が適切と言えますね。

ハリーポッター1巻 (米国版)

次に、ハリーポッター1巻 (米国版) で使われた英単語を解析し、12001~24000語レベルの英単語がいくつ使われているかを確認しました。

英単語カバー数

極限の英単語カバーできた英単語数
Vol.1~2 (6000語)199
Vol.1~4 (12000語)278
縮約版 上下巻 (約6200語)204

こちらの結果では、Vol.1~2と縮約版 上下巻では、英単語のカバー数に有意な差は生まれませんでした。もちろんVol.1~4の12000語を覚えれば一番英単語をカバーできますが、暗記量を6000語前後に抑えるのであれば、Vol.1~2と縮約版 上下巻どちらでもあまり変わらないようです。

ハリー・ポッターと賢者の石

英語タイトル Harry Potter and the Sorcerer’s Stone

まとめ

英検1級試験とハリーポッター1巻 (米国版) で使われる英単語を題材に、Vol.1~4と縮約版の単語カバー数を比較しましたが、いかがでしょうか。少なくとも英検1級とハリーポッター1巻 (米国版) においては、縮約版 上下巻よりもVol.1~2を覚えていく方が効率的と言えそうです。そもそもVol.1~4は英単語の頻出順リストなので、本記事のような英単語のカバー数で比較を行うとVol.1~4の方が効率が良さそうという結果がでるのは当たり前かもしれません。

オススメはどっち?

  • Kindle Unlimited 未加入者の場合

    縮約版でもある程度の英単語はカバーできていますし、「ネイティブが知らない単語まで自分が覚える必要はない」と割り切れるのであれば、縮約版で十分だと思います。しかし、ひとまず以下に該当する場合はVol.1~4を順に覚えていく方がオススメです。

    • 英検1級の語彙対策を効率的に行いたい
    • とにかくネイティブレベルまで語彙を増やしていきたい
    • 複合語も覚えたい
  • Kindle Unlimited 加入者の場合

    値段を気にする必要がないKindle Unlimited 加入者の場合は、Vol.1~4と縮約版の両方を利用しても金銭的な負担は変わりません。そこで、Vol.1の3000語を覚えた後、縮約版 上下巻の残り約4000語を覚えていくといった方法もオススメです。