「Holes (穴)」で有名な Louis Sachar (ルイス・サッカー) が描く、小学3年生を主役とした等身大の物語。

洋書の多読の初期にオススメされることも多い Mavin Redpost シリーズですが、私もオススメしますよ!

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Marvin Redpost シリーズ

概要

日本語タイトルマーヴィン・レッドポスト
著者Louis Sachar (ルイス・サッカー)
巻数全8巻
YL2.5~2.6
語数各巻 約4,600 ~ 約8,100語 (計52,032語)
小学3年生の等身大の物語

小学 3 年生、9 歳の男の子マーヴィン・レッドポストが主役の物語で、彼が日常で体験したちょっと不思議な出来事やドキドキしたイベントについて語られる。基本的にマーヴィンは素直で誠実なので、彼の行動は読んでいて気持ちが良い。物語の展開上、子供の単純さ・残酷さや大人の理不尽な対応などが強調された不快な場面もあるが、小学生が体験する世界をリアルに描いているように感じ、懐かしさを感じる部分もある。

一話完結型なので好きな巻を読んで問題ないが、前の巻のイベントが後の巻で話題になる事もあるので、1巻から順番に読んでいくのが一番楽しめるハズ。

主な登場人物

2 階建ての家に住むレッドポスト家。両親は友人たちから Mrs./Mr. Redpost と呼ばれているが、シリーズ後半ではファーストネームが判明する。

Marvin9歳。我らが主役のマーヴィン君。小学3年生
Jacob11歳の兄。クール
Linzy4歳の妹。意外な発言でマーヴィンを助けることも
Mrs. Redpost母。マーヴィンの話をキチンと聞いてくれる
Mr. Redpost父。母と同様に頼りになる存在
General Jacksonマーヴィンのペットのトカゲ

また、マーヴィンが通う学校の同級生や先生たちが何人も出てくるが、特に登場回数が多いのは以下の面々。ちなみに全巻読んでもなぜマーヴィンが Stuart や Nick と親友でいられるのか分からない。それは永遠の謎 (笑。

Stuart Albrightマーヴィンの親友。勉強ができる。Nick とよくケンカする
Nick Tuffleマーヴィンの親友。お調子者でおしゃべり
Clarenceイジワルな男の子。体が大きく、マーヴィンの天敵のような存在
Casey Happletonサイドテールの女の子。明るいが少し変わっている。マーヴィンの隣の席
Judy JasperCasey と仲が良い女の子
Mrs. Northクラスの担任の先生

各巻の感想

YL (読みやすさレベル) は自己評価。語数は AR BookFinder より。
#1: Kidnapped at Birth?
YL2.5
総語数5,423
邦訳未翻訳

生まれたばかりの王子が誘拐されて9年。自分も9歳。もしかしたら自分がその王子なのかもしれない!

誰もが考えたことがある (?) 妄想だが、先生も家族も否定せず付き合う姿は微笑ましい。途中からは本当に王子のような言葉遣いになり、自分の母親に対しても Mrs. Redpost と呼ぶようになるなど会話のやり取りが面白く最後まで一気に読める。

#2: Why Pick on Me?
YL2.5
総語数4,645
邦訳どうしてぼくをいじめるの?

ボクはやってない! でも誰も信じてくれない。どうしたら良いんだ……。

些細なキッカケでイジメられるようになったマーヴィンが、機転を利かせて事態を解決するまでの顛末が語られている。小学 3 年生の単純さと残酷さが表れていてリアルさは感じられるが、勧善懲悪という感じではない。結構理不尽な展開なので大人が楽しく読むのは難しいかもしれないが、先が気になって一気に読んでしまう内容ではある。

#3: Is He a Girl?
YL2.6
総語数6,237
邦訳ぼくって女の子??

肘の外側にキスをすると、性別が変わる? そんなバカな……!?

同級生の女の子に性別を変更する方法を教えてもらったマーヴィン。全く信じていなかったのに、奇しくも実行してしまうことに。するとどうだろう。本当に女の子になってきた気がするぞ…!? という奇想天外ながらも、子供ながらの思い込みでドツボにはまるマーヴィンが堪能できる。オチも良い。若干、他の巻よりも難しい表現が多い気がする。

#4: Alone in His Teacher’s House
YL2.5
総語数6,892
邦訳先生と老犬とぼく

担任であるノース先生の飼い犬を 1 週間世話をすることに。バイト代は 25 ドル! やった!

担任の先生が用事で家を空けている間、飼い犬の世話を頼まれたマーヴィン。責任感を見込まれたと言われ、信頼に背くまいと張り切って世話をする彼の姿は微笑ましい。しかも後半では思いがけぬ事態も発生し、先の展開に目が離せなくなる。なぜ先生がマーヴィンに任せたのかがはっきりと分かるほど、今作でのマーヴィンは頼もしい。ただ、クラスメートや臨時の担任は少しイジワルに書かれすぎているかな……。

#5: Class President
YL2.5
総語数6,045
邦訳未翻訳

学校に大統領がやってくる!? いったい何を話せば良いんだ……??

大統領が学校訪問に来るというビッグニュースが! しかも今日!! 大統領への質問を考えることになったクラス一同。マーヴィンは気の利いた質問を一生懸命に考えるが、別の人が先に聞いちゃった! どうしよう……。という、課外授業で浮足立つ子供たちのソワソワ感を味合わせてくれる今作。クラスメート達の質問内容も、各々の個性が表れていて面白い。

#6: A Flying, Birthday Cake?
YL2.5
総語数7,245
邦訳未翻訳

空飛ぶ物体を見てから数日後、学校に転校生がやってきた。でも、その子は少し変わっていて、皆からイジメられているんだ……。

マーヴィンのクラスに転校してきた男の子の言動や服装が少し変わっていて、皆からいじめられてしまう。2 巻と同様に小学 3 年生の陰湿さがでているが、今回は過去にいじめの辛さを体験したことがあるマーヴィンが、遊びに誘ったり家に誘ったりと優しさを見せる姿が見どころ。また、転校生がなぜ変わっているのかという部分については、いろいろと想像の余地があるのが良い。

#7: Super Fast, Out of Control!
YL2.5
総語数7,438
邦訳地獄坂へまっしぐら!

空飛ぶ物体を見てから数日後、学校に転校生がやってきた。でも、その子は少し変わっていて、皆からイジメられているんだ……。

マーヴィンのクラスに転校してきた男の子の言動や服装が少し変わっていて、皆からいじめられてしまう。2 巻と同様に小学 3 年生の陰湿さがでているが、今回は過去にいじめの辛さを体験したことがあるマーヴィンが、遊びに誘ったり家に誘ったりと優しさを見せる姿が見どころ。また、転校生がなぜ変わっているのかという部分については、いろいろと想像の余地があるのが良い。

#8: A Magic Crystal?
YL2.5
総語数8,107
邦訳きみの声がききたいよ!

願い事が叶う、魔法の水晶。特別に見せてあげる!

クラスの隣の席の女の子から魔法の水晶を見せてもらったマーヴィン。信じていないながらも女の子と秘密を共有し楽しんでいたが、ちょっとしたことからケンカをしてしまう。なかなか素直になれず意地の張り合いをする 2 人の姿は年相応で微笑ましい。しかし最後のマーヴィンの行動は意外でかなり驚かされる。また、全体的に妙に現実的なマーヴィンの思考も面白い。

Marvin Redpost シリーズ 語数・YL 一覧

No.YL語数タイトル出版年
12.55,423Kidnapped at Birth?1992
22.54,645Why Pick on Me?1993
32.66,237Is He a Girl?1993
42.56,892Alone in His Teacher’s House1994
52.56,045Class President1999
62.57,245A Flying, Birthday Cake?1999
72.57,438Super Fast, Out of Control!2000
82.58,107A Magic Crystal?2000
YL は自己評価
語数は AR BookFinder より (計52,032語)

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