単語カードやフラッシュカードのように利用できる暗記ツール Anki

2018年から Anki で英単語や句動詞などの暗記を始め、約2年間で実施時間が1,000時間を超えました。まだ継続中ですが、自分がやったこと・考えたことを備忘としてまとめておくので何らかの参考になれば幸いです。

Ankiを約2年で1,000時間超やった

前提: 何を目的としていたか

未知語を減らしてリーディング時の負荷を下げたかった

上記グラフの通り Anki を2年間毎日実施してきて、めくったカードは70万枚超となり時間も1,000時間を超えたわけですが、そもそも Anki を始めた理由はリーディングのための語彙を増やしたかったからです。

かつて DUO 3.0 と究極の英単語 SVL12000 でボキャビルを行ったことがあり、洋書や英語のゲームなどはある程度理解できるようになっていましたが、それでも未知語が多々あることにストレスを感じていました。そのような折、PC・スマホ・タブレットで実施できる暗記ツール Anki と12000語レベル以上の単語を掲載している極限の英単語の存在を知り、Anki でのボキャビルを試してみることにしたわけです。

自分の性格的に Anki でのボキャビルが向いていた

私はとにかく未知語を調べながら読み聴きすることが嫌いです。未知語を都度調べたり MY 単語帳を作るのは面倒ですし、なにより早く物語の先を知りたいからです。また、せっかちで多読多聴を通じて少しずつ語彙を増やしていくというのも苦手なので、Anki を活用して頻出語を一気にボキャビルするというのは自分の性にあう方法でした。

ただ、単語の意味を覚えていくだけでは退屈ですし細かいニュアンスもつかみにくいので、実際にはボキャビルと並行して洋書を読んだりドラマ・アニメを英語で見て、覚えた英単語が実際に使われている場面を見つけて理解を深めていくようにしています。もちろん文法や精読、英作文などの勉強も適宜やっていますよ。

英単語 25,993 (779時間)

究極の英単語 SVL12000 (362時間)

SVL12000 の総復習

SVL12000 は書籍版を一通りやりましたが Anki を試すついでにもう一度復習しました。忘れていた単語もそれなりにあったので合計で約360時間掛かりました。

  • SVL 1~9 レベル: 149時間
  • SVL 10~ 12 レベル: 213時間

1日10分ずつでも700日やれば7000分 (約117時間) になるので、SVL 1~9 の9000語の復習に147時間かかっても多すぎるとは思いませんが、SVL 10~12 の3000語は忘れていた単語が多く212時間も復習していました……。やっていると SVL 11、12 は難単語が多いように感じる時もありますが、plush (フラシ天) や tithe (10分の1税) みたいな単語でも洋書で遭遇したことがあるのでモチベーションは保っていられました。

カードレイアウト

SVL12000 の単語や意味は英辞郎 第六版と学辞郎から単語・発音記号・例文を抽出して Anki にインポートしました。英辞郎の日本語訳は元々の語義と少しずれた意味になる場合もあるので本当は英英辞書の内容も確認した方が良いのですが、時間を掛けたくなかったので例文で使われている意味だけ確認しました。覚えていない意味もありますが、それは今後英文中で遭遇した時に改めて覚えていけば良いと思っています。キリがないですしね……。

極限・終極の英単語 13,993語 (417時間)

米国のコーパスを参考にした英単語リストを覚える

COCA という米国のコーパス (小説、雑誌、論文、テレビなどで使われた言葉の用例集) の頻出語を掲載した極限の英単語と終極の英単語というものが出たので、この単語を覚えようと考えました。特定の分野に偏らず、かつ頻度順で並んでいる点が、洋書もドラマもアニメもゲームもラノベもマンガも好きな私には丁度良かったのです。とは言え電子書籍 (Kindle) 版しかなく、正直そのままでは覚えづらいと思ったので極限の英単語 Vol.1~4 と終極の英単語 Vol.0 の掲載語 約14000単語を Anki に入力して覚えていきました。

頑張った甲斐もあり洋書でも海外ドラマでも未知語はかなり減りましたが、まだ覚えきれていない単語も多いので復習を続ける予定です。また、日常語レベルの語彙が微妙に足りていない感はあるので 2~3 年後ぐらいに終極の英単語 Vol.1 以降をボキャビルするかもしれません。

カードレイアウト

極限・終極の英単語の掲載語を順に覚えていくわけですが、各単語について以下の確認を行っていきました。

  1. 発音を発音記号・TTS 音声で確認。よく分からなかったら YouGlish でも確認
  2. 英辞郎で和訳を確認
  3. Oxford Dictionary (現 Lexico)で語義と例文を確認
  4. 文字の説明で理解できなかったら Google でその単語を画像検索
  5. まだよく理解できなかったらネットでさらに詳細を検索

12000語レベルを超えてくると、画像が無いと分かりづらい名詞 (動植物など) や日本語でも意味が分からない専門用語 (特に宗教関連の用語) が増えてくるので、初めて単語を覚える時は意味を理解するのにそれなりに時間を掛けました。さらに復習時に調べ直す必要が無いように、最初に調べた説明や画像はコピーして上記画像のようなカードを自作していきました。休日は朝から晩までずっと Anki でボキャビルしていた時期がありましたよ……。

画像や英英辞書の説明を自動取得してカードに追加する方法も試しましたが、分かりづらい画像が取得されたり辞書の説明が長く見づらかったので、最終的には手作業で必要な部分だけ抜粋してカードに追加するという方法に落ち着きました。大変でしたが復習はかなりしやすくなりましたし愛着も沸きます。自作万歳!

熟語・定型表現 2,340 (48時間)

パス単 1級~4級の熟語・定型表現

単語とは別に熟語もやる必要はある

パス単 1級~5級の掲載語彙を調べるために電子書籍版 (Kindle) を購入していたこともあり、せっかくなのでパス単 1級~4級に掲載されている熟語 (句動詞、慣用句など) と定型表現 (合計2340種類) を Anki に投入して覚えました。ただ、準1級~4級は殆ど知っていたので1級の熟語だけやればよかった気もしますし、そもそも数が少ないので Anki でやる必要もなかったかなと思います……。

ちなみに最初の覚え方は「熟語表現を見る → 日本語訳を思い出す」でしたが、滅茶苦茶覚えづらかったので途中から「例文を読んでその意味が取れればOK」に変更しました。

句動詞 7,929 (140時間)

動詞を使いこなすための英和活用辞典

句動詞表現

パス単の熟語 (句動詞、慣用句など) は量が少ないので洋書・ドラマ・アニメなどで使われる表現が全然カバーできません。そこで、句動詞は「動詞を使いこなすための英和活用辞典」を覚えることにしました。E-DIC 第2版に辞典が収録されており、CSV ファイルとして出力するツールを利用させていただき、自分で見やすいように改行などを追加して7,929枚分を Anki に投入しました。

新規カードの消化は終わりましたが復習が追い付いていないので、今後継続して覚えていく予定です。

カードレイアウト

(難単語もそうですが) 句動詞や慣用句は「薔薇」のような漢字と同様、書けなくとも読めれば困らない表現が多いと判断し、まずは「例文を読んで意味が取れればOK」という基準で覚えている途中です。なお、英和活用辞典では1つの句動詞に複数の意味・例文が付属していたので、各意味で1つの例文をカード表に表示して覚える構成にしました。例えば上記画像のように draw off は意味が2つ掲載されているので、カード表にも2つ例文を掲載しています。最大で17例文ぐらい入っているカードもあるので、なかなか時間が掛かります……。

ちなみに例文の日本語訳はあくまでも例文の状況を理解するために利用しているだけで、日本語訳を覚えているわけではありません。例文を読んで、その例文の状況が頭の中に浮かぶように覚えています。状況が理解できれば自分で日本語に訳すことができますしね。

take や go などの基本単語を使った句動詞は別途スピーキングのために日 → 英でも覚えようと思っています。

慣用句 1,500 (39時間)

英和イディオム完全対訳辞典

ある意味一番厄介なのは慣用句

「二階から目薬」といった日本語の諺のように、言葉の裏の意図がある慣用句は厄介です。ドラマでもアニメでも spill the beans (秘密を漏らす) や off the wagon (禁酒を止める) のような表現は当たり前のように使われていたので、やはりある程度網羅して学びたいと思い「英和イディオム完全対訳辞典」を覚えることにしました。こちらも E-DIC 第2版に収録されているので、そこから CSV ファイルを出力し、自分で見やすいように加工して Anki に投入しています。

合計で15,000枚ぐらいカードがあるのですが、2020年3月時点ではまだ1,500枚ほどしか消化できていません。今後継続して覚えていく予定です。ちなみに英和活用辞典と重複している表現・例文もそこそこあります。

カードレイアウト

句動詞同様に読んで意味が理解できれば良いだけなので「例文を読んで意味が取れればOK」という基準で覚えている途中ですが、句動詞よりも意味が覚えづらい表現があるので、その場合は日本語訳で覚えてしまうものもあります。なお、E-DIC 第2版にはアメリカ口語辞典というのも収録されているので、追加できる場合は下記画像のように口語辞典の内容も追加しています。

その他

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問 (abceed)

文法問題を Anki で復習

英語教材アプリ abceed (エイビーシード) の「でる1000問」を全問解いてみたことがあります。その中で18問ほど復習しておきたい問題があったので、問題と解説を画面撮りし Anki で暫く復習してみました。

18問しか投入してないので Anki の合計時間は1時間にも満ちませんでしたが、文法問題であっても Anki で定期的に復習できることは効果的だと感じました。実際に Anki に文法書の説明を取り込んで復習をしている方もいるみたいなので、今後もしかしたら私も試してみるかもしれません。

瞬間英作文

瞬間英作文は過去に7冊ほどやったことがあるのですが、その教材の中から例文を数百ほど Anki に入れて復習をしばらくやっていた時期がありました。しかし単語の復習と比較すると例文の復習は時間が掛かりすぎるのと、ランダムな英作文の復習に意味を感じなくなって止めてしまいました。

ドラマやアニメで自分が言えるようになりたい表現をみつけ、それを Anki で復習するのは効果的だと思うので、今後はその方向で試してみるかもしれません。



Ankiを続けるために自分がした工夫

最初の2ヶ月は負担を軽く

最初は1日数分から始め、徐々にルーチンワーク化する

上記グラフからも最初の2~3ヶ月は負担が軽かったと分かるかと思いますが、最初は SVL12000 の簡単な単語の復習を朝起きて布団の中で数分間 Anki で実施しているだけでした。それが10分、20分と少しずつ時間が伸びていき布団の中で終わらなくなった結果、朝食前や隙間時間に少しずつ Anki をやる習慣につながりました。

Anki は最初から高負荷でやるとすぐに面倒になって挫折してしまう可能性が高いようなので、最初の2ヶ月ぐらいは簡単な内容を少しずつやって習慣を作ることから始める方が良いのではないでしょうか。私の場合は工夫というか偶然そうなっただけでしたが。

カードのレイアウトは自分の復習しやすさを優先

覚える内容が目立つレイアウトを心掛ける

カードのレイアウトは HTML/CSS でカスタマイズできますが、私は注目する箇所を分かりやすくするため装飾は控えめにしています。特に単語カードは情報が多くなりがちなので、以下のようなポイントを押さえたシンプルなスタイルの方が私はやりやすいです。

  • 覚える箇所を太字にする
  • 項目名や枠などの装飾は最低限にする (目に入ると集中力が下がるので)
  • オフライン (ネットワーク未接続) 環境でも復習できるように、調べた内容や画像はカード内に追加する

無線コントローラーを利用

楽な姿勢が取れるコントローラーは便利

昨年 iOS版の Anki で無線コントローラーが使えるようになりました。長時間実施することがあるので、楽な姿勢が取れるコントローラーはもはや必須です……! 最近は片手操作用のリモコン型なども増えてきているのでそちらも試してみたくあります。

設定に疑問を持たない

疑心暗鬼になるぐらいなら盲目的に信じる

Anki を続けていくうちに、復習間隔は初期値より短めに変更した方が良いのではないかなど疑問を抱き始めたのですが、アレコレ設定を変えて試すことに時間を費やすのは嫌だったので、深く考えず初期設定のまま続けています。効率良い暗記といっても「一度忘れてから覚え直した方が良い」や「忘れるギリギリに復習すると良い」など情報がでてきますが、結局のところ何が正しいのかよく分からないのでどう設定をすべきか悩んでしまいますし……。

なにかしら参考になる情報は探せばあると思うので、その情報を元に設定を変えることは良いと思いますが、疑心暗鬼になって短期間に設定をコロコロ変えていくと精神が消耗しそうなので、私は初期設定で良いと割り切っています。

回答は [Again]/[Good] の2択で考える

脳に負担をかけないように単純化する

Anki は状況に合わせて 2 ~ 4 つの選択肢が表示されますが、都度どの選択肢を選ぶのかを考えるのは面倒なので、忘れていたら [Again (上記画像では もう一度)] を、覚えていたら [Good (上記画像では 正解)] を機械的に選ぶようにしています。よっぽど簡単なら [Easy (簡単)] を選ぶこともありますが、基本は2択化しています。

新規カードは短期間で一気に処理

最初に負荷を高くし、徐々に楽になる方が好き

私の性格上、「毎日20単語ずつ覚えて2ヶ月で約1000語を覚える」みたいなことは面倒でとてもできません。2か月で1000語覚えるのであれば「最初の1週間で一気に1000語覚えて残りはずっと復習する」という方法を選びます。そんなわけで、Anki をやる習慣が身に付いた後は上記グラフの通り数千枚の新規カードを一気に投入し (青色部分)、その後一定期間は復習だけする (緑・黄・赤部分) というペースで進めています。

洋書・ドラマ・アニメなどで成長を感じる

継続には成長した実感が重要

普段から洋書や海外ドラマ・アニメなど何かしら読み聴きしているわけですが、覚えたばかりの表現が使われている場面を見るとテンションがあがり、ボキャビルは辛いけどもっと頑張ろうという気持ちが湧いてきます。ボキャビルは特に短期間で成果を感じやすいので並行して多読多聴するのはオススメですよ!

ちなみに海外ドラマは英語音声+英語字幕で見ていますが、アニメは日本語音声+英語字幕にして日本語の細かいニュアンスをどのように英文で表現するのか見ています。私が見たドラマは「おすすめの海外ドラマ」に、英語で視聴できるアニメは「Netflixで視聴できる日本アニメの英語版一覧」に、洋書は「定番の洋書75選」にまとめてあるので、興味あれば参照ください。

あ、Netflix でドラマ・アニメを見るときは Google Chrome の拡張機能 Language Reactor (旧 Learning Languages with Netflix) を利用し、日英の字幕を同時に表示しています。便利です……!

カードを徐々に減らしていく

いつ止めるか決める

Anki を始めた頃はカードのステータスがすべて熟知 (濃い緑) になったらそのデッキを卒業しようと考えていたのですが、やれどもやれども終わらないので、とりあえず以下のルールで徐々にカードを減らすようにしています。

  • 約1年は毎日復習を続ける
  • 約1年経ったら、その時点で復習間隔が1ヶ月超えているカードは卒業する (カードのステータスを保留に変更)
  • 2から約半年経ったら、その時点で復習間隔が1ヶ月超えたカードは卒業する (カードのステータスを保留に変更)
  • 約2年つづけたら全部卒業

上記画像は SVL12000 の単語カードをめくった回数のグラフですが、①のタイミングで1万枚ほど卒業し、②のタイミングで1800枚ほど卒業しました。現在は200枚ほど残っていますが、毎日のノルマは数枚程度です。

もちろん復習を止めるとそのまま忘れてしまう単語が出てきますが、多読多聴の中で出会えば (たぶん) 思い出せますし、出会わなかったらそれはそれで困らないと割り切っています。

英単語の意味をどう覚えるか悩んだわけだが

日英で覚えるか、英日で覚えるか、英英で覚えるか

日本語訳 → 英単語の方が記憶に残りやすく能動語彙になりやすいという話もありますが、今回はリーティングのためのボキャビルだったことと英単語の量が多かったので主に英日か英英で覚えています。もしかしたら今後、語彙を選別した上で日 → 英や画像 → 英のパターンを Anki で試すかもしれません。

多義語でも最初に覚えるのは1つの意味だけ

まず意味を1つ覚える

複数の意味を持つ英単語がありますが、基本的に和英辞書か英英辞書の一番最初に掲載されている意味を1つだけ覚えるようにし、別の意味で使われている場面に遭遇したらその時に改めてその意味を覚えるようにしています。

例えば mint という単語は植物のミントの意味のみ覚えていましたが、洋書やドラマで造幣局の意味で使われている場面を見て、そのとき造幣局という意味を覚えました。1つでも意味を覚えていると、別の意味で使われている場面は印象に残るので覚えやすいです。

英語の語義で覚えるケース

語義が単純な単語

和英辞書と英英辞書の説明を両方読み、英語の語義が簡単であればそのまま英語で覚えるようにしています。

画像や脳内イメージで覚えるケース

日本語でも英語でも良く分からない単語

fibula は 腓骨 (ひこつ) を指す単語ですが、私は腓骨の具体的な位置を知らなかったので日本語訳だけではピンときませんでした。英語の語義でもピンとこないのは同様です。そこで Google で fibula を画像検索して骨格図を見つけ、その画像を覚えました。現在は「足のあの辺の骨」というイメージで覚えています。

そもそも fibula なんて覚えなくて良いのでは、と思うかもしれませんが、意外と tibia (脛骨) や humerus (上腕) のような細かい部位を特定する言葉が使われるので侮れません。

分かりやすい名詞や動作

commode (整理だんす) wallop (強打する) など分かりやすい画像が検索できる単語は、画像のイメージで覚えるようにしています。実は英語や日本語の細かい定義はどうでも良い単語はそれなりにあるので、画像検索は積極的に行っています。

種類・分類や用途・意図で覚えるケース

名前だけ覚えても役立たない単語

もともと知らない動植物や成分名などは名前だけ憶えても良く分からないので、植物であれば木・草・花ぐらいの大雑把な分類で、動物であってもネズミ・イルカのような分類か画像で、chiffon などの素材系は織物とか布ぐらいの認識 (+画像) で覚えてしまいます。

他にも ciprofloxacin や tetracycline は抗生物質の一種として覚え、echinacea は薬草の用途があると覚えています。この辺はさすがに覚えなくても良い気はしていますが、医療系の話題の時に話の筋が理解しやすくなることはありました。米国の薬局などでも役立つ気はします。

専門用語

極限の英単語には catechism (公教要理) や trickle-down (トリクルダウン理論の)、Luddite (ラッダイト) などの宗教・経済・歴史に関わる用語も掲載されています。もはや英語というより教養があるか否かみたいな部分でもありますが、せっかくなので知らない用語があれば調べて覚えるようにしています。公教要理とラッダイトは知らなかったので調べましたし、洋書や海外ドラマで使われているところを見たこともあります。

日本語訳で覚えるケース

日本語訳が一番端的に意味を表している単語

emphysema (肺気腫) や gizzard (砂肝) など、英語の語義よりも日本語訳の方が簡潔に理解できると感じる単語は日本語訳で覚えていますし、今までのパターン分けに該当しない単語も日本語訳で覚えています。なんだかんだいって日本語訳で覚えている単語が一番多かったりします。

日本語もついでに覚えたい単語

ボキャビルしていると日本語でも知らない用語が出てきますが、英単語だけ覚えて日本語では知らないままというのも悔しい場合は英単語と日本語両方覚えます。また、もやい結び (bowline) のように、日本語では名前だけは知っているが詳細は分からないという場合も、ネットで調べて英語・日本語どちらでも理解できるようにしています。

単語単体で覚えるか例文込みで覚えるか

基本は単語のみで覚えるが、覚えられない場合は例文で

復習時に例文まで読んでいると時間が掛かるので、私は基本的に単語単体で意味を覚えるようにしています (カード表の例文は読んでいない)。しかし、大量に覚えていると「どうしも覚えられない単語」と「別の単語と記憶が混ざってしまう単語」が発生してきます。

これら単語については色々試行錯誤をしてきましたが、1ヶ月以上復習していても上手く覚えられない単語は例文単位で意味を覚えられれば良いという事にしました。例えば spud, scud, scad は記憶が干渉して上手く覚えられなかったので、カード表では単語と例文両方見るようにしています。なお、例文を見ても良いか否かの判断を都度するのは面倒なので、該当するカードにはマークを設定しています。

Anki ではカード1つ1つにフラグやマークを設定でき、iOS版ではそれがアイコンになって表示される
マークを設定したカードにはタグに marked が追加されるので、検索画面で tag:marked と入力すればマークを設定したカードだけを一覧表示することもできる

終わりに

迷走していた時期も長い

あたかも最初からしっかり Anki を実践できていたかのように記載していますが、行き当たりばったりだったり迷走しながら進めていた時間もそれなりにあります。100時間ぐらいは無駄に費やしたかもしれません。

また、最初は1,000時間ボキャビルするより1,000時間洋書を読んだ方が良いのでは、みたいな疑問も浮かびましたが、英語の学習で1万~2万時間費やしていくことを考えればその1割ぐらいはボキャビルで占めても過剰とは思いませんし、ボキャビルとは別に4000時間なり1万時間なり多読多聴すれば良いと思っているので今は特に疑問はありません。

ところで私はボキャビルに特化して Anki を利用してきましたが、活用方法は多岐にわたるので色々な詳しい体験談が今後増えてくれれば良いなと思います。参考にしたいので……!

以上