
【英語でゲーム】 三國志14を英語でプレイして苦労した話
英語版三國志14
概要
「土地」を制する者が天下を制す
英語タイトル | Romance of the Three Kingdoms XIV |
ジャンル | 歴史シミュレーションゲーム |
私のプレイ時間 | 約90時間 (数シナリオやっただけで、全然遊びつくせていない) |
機種 | PC (Steam)、PS4 |
三国全土を己の色に染め上げよ!
数多くの武将から1人を選び、1 枚のマップで表現された広大な中国大陸を征服することが目的のシミュレーションゲーム。内政や他勢力との争い・外交などはすべて土地の奪い合いに集約されているため、シリーズ最大となる 1,000 人もの武将が 400 もの都市・地域をめぐって争っていく。土地の奪い合いは色の塗り合いで表現されるので、まさに三国を己の色に染め上げていくゲーム。
英語でプレイするには
PC (Steam) 版は多言語対応なので普通に購入すれば英語でもプレイでき、PS4 の場合は北米版を購入すれば英語でプレイ可能。ただし、音声は日本語/中国語の切り替えのみで英語は無し。なお、三國志は以前から海外で “Romance of the Three Kingdoms” のタイトルで発売されているので、旧作でも英語でプレイできる物もある。
Switch でも三國志14 は発売されているが、残念ながら英語版はない模様。
英語学習の題材として始めたが……
人名・地名の固有名詞が難しい
Cao Cao とは誰か?
三国志は横山光輝さんの漫画全 60 巻を軽く読んだことがあるだけで詳しい知識はなかったが、なぜか急に三國志 14 がプレイしたくなった自分。高めの値段設定で戸惑うも、結局我慢しぎれずゲームを購入し、言語設定を英語にして意気揚々とプレイを開始したが、すぐさま最初にして最大の壁にぶち当たった。地名も人名も全くわからない……。
劉備、関羽、張飛など有名どころしか知らないとかそういう話ではなく、三国志の固有名詞は日本語読みと英語読みで全然異なるため、馴染みある名前が一切見つからなかったのである。例えば上記動画に出てくる Cao Cao、三國志シリーズを未プレイの人は初見で誰か分かるのだろうか……。
Cao Cao は名前の発音からきた英字で、曹操のことである。つまり日本語では漢字から「そうそう」と呼ばれるが、英語では中国語の発音から “Cao Cao” と記されるわけで、日本語の知識だけでは英語での名前が分からないのだ。
中国語 | 曹操 (Cáo Cāo) |
日本語 | 曹操 (そうそう) |
英語 | Cao Cao |
4桁もの武将はさすがに区別しきれない
武将はグラフィックで覚えた
有力武将はカッコ良いので覚えやすい
今まで日本のゲームを英語でプレイしたとき、登場人物の名前が日英で異なるというケースがないわけではなかった。例えばドラクエは人物名や都市名は日英で全く異なることが多く、ドラクエ 11 のカミュとマルティナは海外では Erik と Jade だった。しかし Erik や Jade という名前は覚えにくいわけではないし、なによりストーリーでキャラクターが掘り下げられていくのですぐに覚えられた。
しかし三國志 14 の登場武将は 1000 人を超え、個別エピソードがある武将はそう多くない。もともと私は三国志は薄い知識しかないうえに、日本語と英語で名前を結びつけられないので、1000 人もの武将は全員初見状態。
以下に三國志 14 のホームページに掲載されていた武将 62 人の名前を日英で並べてみたが、どうだろうか。中国語の知識が皆無なこともあり、私には名前を区別して覚えることができなかった……。有力武将はよく使うし絵がカッコ良いので見分けることはできたが、そうでない武将はもはや誰だか把握できずじまいであった。
所属 | 武将 | かな | 英字 |
---|---|---|---|
魏 | 許褚 | きょちょ | Xu Chu |
魏 | 張郃 | ちょうこう | Zhang He |
魏 | 曹休 | そうきゅう | Cao Xiu |
魏 | 曹真 | そうしん | Cao Zhen |
魏 | 曹沖 | そうちゅう | Cao Chong |
魏 | 曹操 | そうそう | Cao Cao |
魏 | 夏侯惇 | かこうとん | Xiahou Dun |
魏 | 夏侯淵 | かこうえん | Xiahou Yuan |
魏 | 楽進 | がくしん | Yue Jin |
魏 | 徐晃 | じょこう | Xu Huang |
魏 | 張遼 | ちょうりょう | Zhang Liao |
魏 | 荀彧 | じゅんいく | Xun Yu |
魏 | 郭嘉 | かくか | Guo Jia |
魏 | 賈詡 | かく | Jia Xu |
魏 | 龐徳 | ほうとく | Pang De |
魏 | 司馬懿 | しばい | Sima Yi |
魏 | 王元姫 | おうげんき | Wang Yuanji |
魏 | 文鴦 | ぶんおう | Wen Yang |
呉 | 程普 | ていふ | Cheng Pu |
呉 | 孫堅 | そんけん | Sun Jian |
呉 | 孫策 | そんさく | Sun Ce |
呉 | 孫権 | そんけん | Sun Quan |
呉 | 周瑜 | しゅうゆ | Zhou Yu |
呉 | 魯粛 | ろしゅく | Lu Su |
呉 | 呂蒙 | りょもう | Lu Meng |
呉 | 陸遜 | りくそん | Lu Xun |
呉 | 張昭 | ちょうしょう | Zhang Zhao |
呉 | 張紘 | ちょうこう | Zhang Hong |
呉 | 闞沢 | かんたく | Kan Ze |
呉 | 周泰 | しゅうたい | Zhou Tai |
呉 | 甘寧 | かんねい | Gan Ning |
呉 | 諸葛恪 | しょかつかく | Zhuge Ke |
呉 | 大喬 | だいきょう | Da Qiao |
呉 | 小喬 | しょうきょう | Xiao Qiao |
呉 | 孫尚香 | そんしょうこう | Sun Shangxiang |
呉 | 歩練師 | ほれんし | Bu Lianshi |
蜀 | 馬超 | ばちょう | Ma Chao |
蜀 | 劉備 | りゅうび | Liu Bei |
蜀 | 関羽 | かんう | Guan Yu |
蜀 | 張飛 | ちょうひ | Zhang Fei |
蜀 | 趙雲 | ちょううん | Zhao Yun |
蜀 | 諸葛亮 | しょかつりょう | Zhuge Liang |
蜀 | 徐庶 | じょしょ | Xu Shu |
蜀 | 法正 | ほうせい | Fa Zheng |
蜀 | 黄忠 | こうちゅう | Huang Zhong |
蜀 | 魏延 | ぎえん | Wei Yan |
蜀 | 周倉 | しゅうそう | Zhou Cang |
蜀 | 劉禅 | りゅうぜん | Liu Shan |
蜀 | 姜維 | きょうい | Jiang Wei |
その他 | 張角 | ちょうかく | Zhang Jiao |
その他 | 張宝 | ちょうほう | Zhang Bao |
その他 | 董卓 | とうたく | Dong Zhuo |
その他 | 李儒 | りじゅ | Li Ru |
その他 | 呂布 | りょふ | Lu Bu |
その他 | 貂蝉 | ちょうせん | Diao Chan |
その他 | 陳宮 | ちんきゅう | Chen Gong |
その他 | 袁紹 | えんしょう | Yuan Shao |
その他 | 顔良 | がんりょう | Yan Liang |
その他 | 文醜 | ぶんしゅう | Wen Chou |
その他 | 審配 | しんぱい | Shen Pei |
その他 | 袁術 | えんじゅつ | Yuan Shu |
その他 | 祝融 | しゅくゆう | Zhu Rong |
しかし人名よりも地名の方がヤバかった
まったく覚えられない……
誰がどこにいるのか把握できない
武将には立ち絵という心強い要素があった。しかし、地名にはそれがない……。
三國志14 は舞台となる広大な中国大陸を一枚マップで表現し、46 都市と約 340 地域に分割している。武将を他勢力の地域に送り込み、兵糧を繋ぎ、都市を攻略し、征服した地域には武将を1人ずつ配置して支配・管理していく。システム的には面白いのだが、武将を中国全土に移動させるため、多数の武将と地域を管理しなくてはならない。しかし立ちはだかる馴染みのない中国の地名。
Tong Gate (潼関)、Hangu Gate (函谷関)、Hulao Gate (虎牢関)ぐらいだったらさすがに覚えられるが、Chaisang, Chang’an, Changsha, Chenliu, Guangling とか Jianan, Jiangling, Jiangxia, Jiangzhou, Jianning, Jianye, Jiaozhi, Jinyang のような地名が並んでいると位置と名前を覚えるのは厳しい……。特定の武将の現在地を探すのは苦労した。
ゲーム自体は楽しめたが
英語の勉強にはあまりならなかった
それでも一気に 90 時間は遊んでしまった
全く遊べなかったように記載してきたが、実際にゲームを楽しめなかったかというと全然そんなことはなく、普通にのめりこんで遊んでしまった。本格的に武将や地名の名前が覚えられなくて困るのは中盤以降だし、三國志シリーズ初体験の私には新鮮なゲームだったのだ。
ただ、武将名・地名を覚えるハードルが高いわりに覚えたとしても英語の勉強にはならないし、ゲーム内では歴史上のイベントなどを見ることができるが、プレイ時間のほとんどはシミュレーションパートで消化されるので、文字を読む時間は多くない。三国志のストーリーを英語で学びたいという目的であれば良かったのだが、英語自体の勉強には向かないゲームだった。
結局、90時間も普通に遊んでようやく、今後は中国が舞台のゲームを英語でプレイするのはやめておこうと、心に誓ったのであった。
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管理人 矢月
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