2021 年末からプレイを開始したイースシリーズ、ついに (プレイ時点で) 最新作のイース IX をクリアしました!

時系列的にはイース IV の後、アドル君 24 歳の冒険。今作は過去作の小ネタが多くプレイしていて楽しかったです。ストーリーの盛り上がり的にはイース VIII の方が面白かったですが、仲間キャラクターやサブストーリーはシリーズで一番魅力的でした!

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英語版 イース IX -Monstrum NOX-

概要

バルドゥークの檻

英語タイトルYs IX: Monstrum
ジャンルアクションRPG
私のプレイ時間約52時間 (初見で 1 周目クリアまで)
機種PC (Steam)Switch、PS4
監獄都市バルドゥーク

アルタゴでの冒険を終え、ロムン帝国の属領である監獄都市バルドゥークへやって来たアドルとドギ。しかし 2 人は突然ロムン兵士に囲まれてしまう。なんとアドルは、アトラス洋で発生したロムン艦隊消失事件の重要参考人として手配されていたのだ。監獄に監禁されたアドルは脱獄を試みるも、道中謎の女性に出会う。そしてそれが監獄都市と怪人にまつわる事件の幕開けとなった――。

英語でプレイするには

Steam 版はゲーム内オプションで字幕・音声ともに言語を変更可能。音声は一部イベントのみ。Switch、PS4 版は北米版ソフトを購入すれば英語でプレイ可能。

ゲームの特徴

怪人の異能で縦横無尽に駆け回る!

街の探索が楽しい

戦闘面ではイース VIII の特徴を引き継ぎ爽快なアクションが楽しめるが、イース IX の新要素として怪人の異能が挙げられる。怪人達はそれぞれ異なる異能を持ち、仲間が増えるたびに移動アクションの幅が広がる。舞台となる監獄都市のマップはそれなりに広いのだが、それだけでなく壁を駆け上ったり隣の建物へ飛び移ったりというアクションが増えるため、探索箇所はかなり広い。ダンジョンも立体的な構造が増え、移動自体が楽しいアクションゲーム。

英語の題材として

メッセージログの実装で会話の確認が簡単に!

英文の難易度はイース VIII と同程度で、シリーズの中では少し難しめの方。ただし、会話ログを見直せる機能が実装されたことにより、あとからセリフを確認できるようになった。(音声があるセリフは) 音声を再生することもできる。単語の発音の確認にも使えたのはかなり便利だった。戦闘中や移動中に自動で流れる会話もログで確認可能なのもうれしい要素だった。

遭遇した表現を一部紹介

bona fide

(正真正銘の)

アルタゴやセイレン島での活動がロムン帝国の兵士に知れ渡っていたようで、俺達も正真正銘の有名人になったものだと Dogi が発言した場面。

“bona fide” はラテン語で「本物の・正真正銘の」という意味。

rock the boat

(事を荒立てる)

監獄にきて 1 日も経っていないのに、もう騒ぎを起こしたのかと Adol が監守に呆れられている場面。

ボートを揺らすという文字どおりの意味でも使うが、比喩でも使う。その場合は、意図せず安定している状態を乱すといった意味合いで使う。

good samaritan

(困っている人を助ける心優しい人)

Adol に助けてもらったと Krysha が Dogi に話したら、人助けをするのが Adol だと Dogi が発言した場面。

新訳聖書に記載された、サマリア人が善行をしたという例え話からきた表現。

the cat is out of the bag

(秘密がバレた)

酒場の店員の Yufa に弟妹がいたことが発覚し、バレてしまったと Yufa が発言した場面。

うっかり秘密が漏れた時などに使う表現。「昔、小豚を布袋に入れて売る習慣があった時、相手を騙そうと代わりに猫を入れたが、中身が出てきて商談はご破算」という話からきた言い方らしい。

lo and behold

(驚くなかれ、何ということか、そして何と)

Adol に驚かされる度に今後はこれ以上驚くことはないと感じていたが、毎回自分の想像を越えたことをしでかされると Dogi が発言している場面。

相手が驚くような事を伝える時に使える表現。””lo”” は中世の英語で、look から来ているらしい。

You’re speaking my language!

(そうこなくっちゃ!)

凄い発見をしたと鍛冶師見習いの Tito が発言した時の、Adol の選択肢の一つのセリフ。

speak one’s language は相手の発言内容に賛成するときに使える表現。

全体的な感想

仲間のストーリー・コミュが特に良い

難易度ハードで始め、約 52 時間で 1 周目クリア。最終レベルは 80 ~ 82。1名のみアイテムを使ってレベル 99 (MAX)。イース VIII までは難易度ノーマルだったけど、初めてハードで挑戦! イース IX はシリーズの中では簡単な方らしいとはいえ、ほとんど苦戦しなかったので、次に出るイース X ではナイトメアで挑戦してみようかな~。

全体的な感想は以下。

  • アドルもドギもちょっと大人っぽくなったな
  • イース VIII とボタン配置が異なるから最初は慣れない
  • グラフィックはイース VIII から改善されている
  • 異能アクションで壁走り等ができ、立体的になったマップの探索が楽しい
  • ストーリーの比重が高くなり、戦闘できる場面が減って物足りない
  • 仲間達とのコミュや彼らのストーリーはシリーズの中でも特に力が入っていて良い
  • 過去作の話題が色々と仕込まれており、既プレイだとニヤリとできるシーンが多くて楽しい

アドル 24 歳、ドギは 29 歳ということで、モデルも少し大人っぽくなったかな。というか、ドギさんは少し老けましたね (笑。でもロムン兵にも Dogi the Wallcrusher と認識されていたとは、アドルともども有名になったな~。ストーリー的にはロムンが結構関わってきたので、アドル 25 歳の冒険はロムン関係になるかな? セルセタの樹海に出てきたグリゼルダ総督とかレオ将軍とかも再登場してくれたらうれしいな。

グラフィックは、イース VIII よりは進歩していたかな。まぁ他の有名作に比べるとグラフィックもモーションも今一つだけど、シリーズが進むごとに着実に進化してきているので、次作に期待だ。でも出来ることが多すぎてボタン配置は辛くなってきたなぁ。あと攻撃・ジャンプボタンがイース VIII と逆だったので、最初はめっちゃ押し間違えた。まぁこの辺は慣れの部分だから良いけども。

戦闘は相変わらず爽快で楽しかった! ちょっとカメラ位置の関係かイース VIII より敵が見づらかったかな。敵が多くてゴチャゴチャしていた印象もある……。個人的にはセルセタの樹海ぐらい俯瞰した位置から見られたら操作しやすいのだが。まぁ個人の好みの問題か。でもそれ以上に、今回は異能アクションが面白かった! 街が思ったより広く、壁走りや飛行で至る所に移動できたのは良かったな。まぁ移動制限で登れない場所とかも多かったのは少し残念だったけど、探索自体は各段に楽しくなっていたな。

物足りなかったのはメインストーリーかな。今回は一都市内の出来事だったので、冒険感やワクワク感が少なかったのと、ラスボス関連の掘り下げが足りなかった気がする。謎は序盤から色々と振り撒かれていて気になる要素が多かったのは良かったけど、ラスボス関連の描写が序盤からもう少しあれば、もっとストーリーにのめり込めた気がするなぁ。あと、都市内の移動ではモンスターとの戦闘できる場面が限られてしまったのも少し物足りなかったかな。今までのシリーズでは、基本移動中はずっと戦闘していたからな……。

でも、メインストーリーに絡む仲間達のストーリーはとても良かった! ここまで仲間の事を掘り下げたのはシリーズでは一番だったと思うし、メインの仲間以外の酒場達のメンバーについても色々とドラマがあって非常に愛着が持てたよ。最初はあまり良い印象が無かった鷹 (Hawk) と背教者 (Renegade) も、彼らの内面を知った後は結構好きになれたし。でも一番好きだったのは酒場のウェイトレスのユファ。世話焼きの優しい人柄と、意外に脳筋な部分がとても魅力的だったね。途中はドギと相性良さそうだったので、もしかしてドギと? と思ったりもしたよ。全然そんなことなかったけど (笑。エンディングでも、キチンと仲間達との別れを描いてくれて感動的だった。やはりイースは出会いと別れの物語なので、次回作以降も別れのシーンを丁寧に描いてほしいね。切ないシーンを見せてくれ。

今一つな部分もあったので総合的にはイース VIII の方が好きだけど、イース IX もアクションは爽快だったし新要素も良かった。イース I ~ VIII までプレイしていればニヤリと出来るシーンも多かったので全体的には満足! イース X も開発中らしいので、発売したらプレイするぞ!

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