英語でイースシリーズ全部プレイするということで、ようやくイース Seven まで辿り着きました!
イース Seven で描かれる物語「アルタゴの五大竜」はイース VI の半年後の出来事で、イース I の説明書にアドルの冒険日誌の 1 つとして記述があったらしいです。往年のファンからすると遂にゲーム化という作品らしく、アドルの相棒ドギも操作できるということで、個人的にも楽しみにしていました!
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英語版 イース Seven
概要
アルタゴの五大竜
英語タイトル | Ys Seven |
ジャンル | アクションRPG |
私のプレイ時間 | 約29時間 |
機種 | PC (Steam)、PSP |
アルタゴの五大竜の謎に挑む
アドルとドギは、半年前のカナン諸島の冒険で知り合った海賊ラドックの口利きで商船に乗せてもらい、海を越えアフロカ大陸のアルタゴ公国にたどり着く。しかし交易都市アルタゴの広場で騒動に巻き込まれ兵士に捕まり牢屋へ閉じ込められてしまった。公王の手配で釈放されるも、祠の調査を頼まれることに。そしてそれが、アルタゴの地に眠る竜の謎につながっていくのだった――。
英語でプレイするには
Steam 版か、PSP の北米版で英語でプレイ可能。英語音声もあるが、戦闘中など一部の掛け声程度しかない。
ゲームの特徴
シリーズ初のパーティー制
遂にドギもプレイアブルキャラクターに!
(一部のリメイク作を除く) イース VI まではアドル 1 人の冒険だったが、イース Seven からはモデルが 3D となりキャラクターも複数操作できるようになった。そのため、イース I から作中に登場し続けていたドギも今作では操作することができ、フィールド中の大岩を砕き奥に隠された宝箱を見つけるなんてアクションも実現できる。
味方の攻撃属性と敵との相性に応じてダメージ量が変わるため、うまくキャラクターを切り替えることで効率よくプレイすることが可能。イース Seven 以降に発売されたイース セルセタの樹海やイース VIII 以降と比較すると不便さや 3D の粗さが気になるが、操作性は良く爽快なアクションは今でも楽しめる。
英語の題材として
古代語は読みにくい
竜の言葉は古英語になっており、thou (you)、haveth (has)、shouldst (should) のような単語が頻繁に使われていたので、慣れていないと最初は少し難しいかもしれない。といっても、イース I のイースの本なんかも古英語が使われていたしいつものことではあるが。通常の会話の英文は他のイースシリーズと大差ないレベルだったと思う。ただ、物語のボリュームや住人との会話が増えているので、文章量はかなり増えている。
遭遇した表現を一部紹介
roll with the punch
(流れに身を任せる、柔軟に対応する)
Adol と一緒にいるとトラブルに巻き込まれるのは頻繁なので、あきらめて受け入れることにしたと Dogi が少女に語っている場面。
ボクシングで、相手のパンチに合わせて自分の体を捻り衝撃を和らげる動作のこと。状況に身を任せて適応するみたいな意味でも使うことができる。
take up someone’s mantle
(受け継ぐ、引き継ぐ)
神殿調査が、父の後を継いで自分で問題を確認するのにちょうど良いと Aisha が考えた場面。
熟語ではないのかもしれないが、誰かの作業を引き継ぐ時などに使う表現。
steal someone’s thunder
(出し抜く、横取りする)
目的不明で活動している Geis に対し、Adol を出し抜こうとするとは何を企んでいるのかと Dogi が訝しんでいる場面。
誰かが試みようとしていたことを、先んじて達成して注目を集めてしまうような場面で利用する表現。
in the nick of time
(ギリギリ間に合って)
危機が迫っていたタイミングで丁度助けに来てくれた仲間に、Aisha が礼を言っている場面。
昔、サッカーなどの試合の得点をナイフ等で木に切れ込み (nick) を入れてカウントしており、試合終了間際の得点を “”the nick in time (ギリギリ間に合った刻み目)”” と表現したのが語源という説がある。
全体的な感想 (若干のネタバレあり)
爽快感あるアクションで面白い!
難易度ノーマルで始め、約 29 時間でクリア。最強武器はアドル、ドギ、アイシャの 3 人分は揃えて最終レベルは 61 。その他のメンバーも店売りの最強武器は装備させておりレベルも 60 前後。スキルはとりあえず全員全部覚えさせた状態。まぁスキルレベルは 1 止まりの物が多かったけど、アドルの最強スキルだけレベル Max にした。
それで、イース Seven のシステムを踏襲したイース IV リメイクのセルセタの樹海が面白かったので、そのシステムの元となっていた今作にも期待していたわけだけど、期待通りアクションが爽快で面白かった! 全体的な感想は以下。
- イース VI の直後にやったこともあり、イース Seven の操作性は爽快だった
- ゲーム内ヘルプにフラッシュガードの方法が書いてない!
- 2 回ほどバグ (?) で画面が暗転したのは困った
- ようやくドギと一緒に冒険できたのはうれしい!
- イース VI の話題がそれなりに出てくるので、シリーズを順番通りプレイして良かった
- 終盤、仲間が集結する場面はありがちだけど王道でアツイ
- ティアのちょっと困った表情が良い
イース Seven の戦闘の爽快性は抜群で非常に楽しかった。いやぁ、イース VI からよくここまで進化したな! パーティー制になったのもうれしく、敵の相性に応じて味方キャラクターを切り替えなくてはならないというのも、味方を全員使うモチベーションにつながって良かった。まぁ相性のシステムは賛否あるみたいだけど、個人的には味方キャラ全員育てたいタイプなので、不満はなかったかな。ただ、防御のやり方がゲーム内で説明されなかったのは不満。フラッシュガードの存在はクリア後に気づいたよ……。ボタン 2 つ同時押しは分からんわ。ちゃんとゲーム内で説明しておいてくれよ~。もう一つ困ったのは、バグ (?) で戦闘中に画面が暗転してしまったこと。1 回目はフィールド探索中だったのでワープしたら直ったけど、2 回目はラスボス戦の 2 戦目で起こったのでスゴイ焦った! 操作中キャラの HP が 0 になり、別キャラに操作が移動したタイミングで直ったから事なきを得たけど。アイテムで蘇生して、そのままラスボス撃破までできた。
さて、今回一番うれしかった要素はドギ参戦。過去作ではドギ君はいつもちょろっと会話するだけで出番が終わっていたし、ドギの故郷フェルガナが舞台のシース III リメイクでも操作することができなかった。イース IV リメイクのセルセタの樹海は Seven のシステムを踏襲していたのでパーティー制だったけど、そこではドギは物語本編とは無関係だったのでドギが操作できなかったのは少し悲しかったわけさ。でも今回はドギを大活躍させられたし、アドルの代わりにドギが沢山しゃべってくれたのも良かった。しかしドギはアドルの事をお人好しみたいに評していたけど、ドギもアドルに負けず劣らずお人好しだったね。やっぱりアドルとドギは気が合うパートナーなんだな……!
もう一つうれしかったのは、イース VI のガッシュとお供の 3 精霊も仲間になったこと。特に VI ではガッシュの活躍がイマイチだったから、Seven で活躍してくれたのも良かった。やはり過去作の登場人物や話題が出るたびに、シリーズを順番にプレイしてきて良かったなと思うな。
仲間と言えば、今回はシグルーンやクルシェの参戦方法が面白いなと。特に、アイシャが立場上参加できない状況でシグルーンが代わりに来たのは驚いた。ビジュアルや移動速度的にシグルーンの方が好きだったまである。アイシャも最終パーティーで使うぐらい好きだったけどね。あと味方ではないけどラウドね。典型的な嫌なヤツだったけど悪人ではなかったし、終盤では憎めないキャラクターとして好感度を稼いで来るとは……。してやられたぜ (笑。そして忘れられないのはティアとマヤ。最序盤から登場した 2 人はてっきり仲間として戦ってくれると思っていたし、マヤについては実は人間ではないのではないかなんて疑ってもいたのだが、全然外れてたな~。この 2 人については終盤まで作中の役割が全然分からなくて、ずっと興味をもっていられた。イース Seven の物語としては全体的に王道展開で予想の範囲内だったけど、ティアとマナについては予想外な方向だったし、2 人の結末も感動ポイントで個人的には好きだった。ティアの悲しみと困惑が混ざったような何とも言えない表情もとても良かったよ~。
次はイース VIII だ! イース Seven から 7 年後の発売なのでシステムもさらに進化しているのだろうな。楽しみだ!
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