30 年以上続いているイースシリーズ!
今まで未プレイでしたが、イース 8 や 9 の評判が良いみたいで気になり、せっかくなのでシリーズの最初から順番に遊んでみようと思い立ちました!
英語版 イースI&IIクロニクルズ
概要
イース、それはアクション RGP の原点
英語タイトル | Ys I&II Chronicles |
ジャンル | アクションRPG |
私のプレイ時間 | 約16時間 (Ys I: 約7時間。Ys II: 約9時間) |
機種 | PC (Steam)、Android、iOS、PSP |
冒険家アドルの最初の大冒険
冒険に憧れて故郷を旅立ったアドル・クリスティンは、「呪われた島エステリア」の存在を知り渡航を試みる。しかし島は半年ほど前から嵐に囲われており、アドルの乗った船も海に沈んでしまう。辛くも島に漂着したアドルは島の住人と交流を図っていくが、ひょんなことから「古代王国イース」について記された本のことを知る。そしてそれが、彼がこれから経験する大きな冒険への切っ掛けとなったのであった――。
イースシリーズ
主人公のアドルは生涯にかけて数多くの冒険に挑んだ稀代の冒険家。そしてイースシリーズとは、彼が 50 代に入ってから記した百余冊もの冒険日誌を原点とした小説という体になっている。I と II はアドルの最初の冒険譚で、2 作品で 1 つの物語。
ゲームはシリーズ通して移植・リメイクが多く全容が把握しづらいが、イース I、II の変遷を簡略化すると、無印 → エターナル → 完全版 → クロニクルズとなっている。ちなみに Chronicles+ はクロニクルズを Steam 用に調整したバージョン。とりあえずイースシリーズを英語でプレイするのであれば Steam 版を選ぶのが手っ取り早く、以下のタイトルが揃っている (2021年時点)。
No. | Steam にあるタイトル | アドルの年齢と冒険日誌のタイトル |
---|---|---|
1 | Ys I&II Chronicles+ | 17歳。失われし古代王国 序章 |
2 | 17歳。失われし古代王国 最終章 | |
3 | Ys: The Oath in Felghana | 19歳。フェルガナ冒険記 |
4 | Ys: Memories of Celceta | 18歳。セルセタの樹海 |
5 | なし | 20歳。砂の都ケフィン |
6 | Ys VI: The Ark of Napishtim | 23歳。翼の民を求めて |
7 | Ys SEVEN | 23歳。アルタゴの五大竜 |
8 | イースVIII -Lacrimosa of DANA- | 21歳。ゲーテ海案内記 |
9 | イースIX -Monstrum NOX- | 24歳。バルドゥークの檻 |
外伝 | Ys Origin | イース I&II より 700 年前の物語。主人公はアドルではない |
英語でプレイするには
Ys I&II Chronicles+ (Steam) やクロニクルズ (iOS、Android) は英語字幕でプレイ可能。クロニクルズの PSP 版は海外版を購入すれば英語でプレイ可能。
イース I&II は移植・リメイクが多くそれぞれ仕様が異なる。以下では Steam 版の Ys I&II Chronicles+ の特徴や感想を記載していく。
ゲームの特徴
シンプルなアクション RPG
体を半分ずらして突撃!
本作はエステリアで発生した嵐や魔物の調査、古代王国イースにまつわる謎の解明をメインに据えたファンタジー物語で、ジャンルはアクション RPG。
アクションについては主人公アドルを魔物に突撃させるだけだが、真正面からぶつかるとアドルにもダメージが入るので、体を半分ずらしたり斜めから突撃する必要がある。昨今のアクション RPG と比べると単純だが、移動スピードが速くいので爽快さがあり、意外に面白い。なお、俗に「半キャラずらし」と呼ばれているテクニックの名称はイース I が由来らしい。
グラフィックや BGM を選べる
過去作のグラフィック、BGMも味があって良い
イース I&II クロニクルズでは、新旧 2 種類のグラフィックと 3 種類の BGM を選ぶことができる。私は旧グラフィック (上記画像の左側) の方が全体的に眼光が鋭くて好きだったが、新グラフィックも味があり、定期的に設定を変更してどちらも楽しんだ。雰囲気が変わって新鮮な気持ちになれる良い機能。
英語の題材として
内容はしっかり理解する必要がある
攻略に直接関係ない普通の会話内容はそこまで難しくなく、文章量も多くないので大変さはそこまで無いはず。ファンタジー要素のある英文に慣れるには丁度良い難易度。
ただ、古代王国イースにまつわる文章では古い単語や表現が使われていたり、抽象的な表現もある英文だったので、慣れてないと読みづらいかも。また、住人達の会話の中にストーリー攻略のヒントが隠されていたので、ちゃんと会話内容を理解しておかないとスムーズに進めることができない。そういった意味では、少し難易度が高い。
遭遇した表現を一部紹介
Ys I
Where are my manners?
(これは失礼)
主人公が目を覚ました時に話しかけてきた医者が、自己紹介がまだで失礼したと発言した場面。
相手の失礼な態度を指摘する場合は、”Where are your manners?” になる。
be up and about
(ベッドから出て動き回っている)
ケガから回復し、今は動き回れるぐらい健康そうだ、と主人公が医者に言われた場面。
“be up” だけなら「横になっていない状態」を指しているだけだが、”about” が付くことで「動き回っている状態」を指すようになる。
Ys II
hang in the balance
(瀬戸際にある、存亡がかかっている)
村だけではなく世界の存亡も主人公の行動にかかっていると、Lilia が発言した場面。
“balance” は「天秤、はかり」の事。運命や生死などが、どちらの結果に傾くか分からない不安定な状態を示している。
全体的な感想 (ネタバレあり)
Ys I
クリアまでに 50 回はゲームオーバーに……
最初に興味をもったのはイース VIII や IX だったが、どうもイースシリーズは主人公が一貫しており、彼の冒険譚をゲームで追体験するという体になっていると知った自分。基本的に物語は独立しているので、いきなり VIII や IX をプレイしても問題無いらしいが、コレクター気質があるからか、やはり最初から順番にプレイしてみたくなったので Ys I&II Chronicles+ をプレイしてみることに。
もとが 1987 年発売のゲームなので、リメイク版といえども古臭さは感じたし体当たりオンリーの戦闘システムはシンプルだった。しかし移動が速く、魔物と相対しても一切止まらずひたすら走り続けることができるため爽快感があり、結果としてはなかなか楽しめた。最初は序盤の魔物にも簡単に負けてしまったが、ステータスを 10 上げるだけで急に魔物に勝てるようになったりと、装備やレベルの重要性を感じとれたのも面白かったし、昔のシステムでも侮れないのだなぁと思わされた。
ただ、一部ボスには非常に手こずってしまった……。自分がアクション RPG にそれほど慣れていないというのもあったが、それでも難易度 Normal なのに合計で 50 回ほどゲームオーバーになるとは思わなかった。内、30 回ほどはラスボスだが。久しぶりにゲームしながら「ふざけんな!」なんて叫んでしまった (笑) 。ダンジョン内でもセーブできる仕様には本当に助けられたよ。
ストーリー的にはラスボスを倒し、エステリアに平和を取り戻してひと段落といったところ。しかし 2 人の女神や 6 人の神官の末裔、そしてイース王国についてはまだ謎が残ったまま。Ys II で語られるのかな、という期待を胸に、Ys I はここまで。
Ys II
古代王国イースの物語に決着!
Ys I の直後から始まる Ys II。Ys I のラストダンジョンから帰ったのかと思いきや、どうやらダンジョンの最上階から上空に飛ばされて、空中に漂っていたイースにたどり着いた模様。古代王国イースは滅びたのではなく、魔物の脅威から逃れるために女神の力で上空に浮遊していたのね。なるほどー。
吹っ飛ばされた影響かアドル君に装備は無く、レベルも 1 からになってしまったが、Ys I で手に入れたアイテムを持っていたり一部キャラクターが登場したりと、物語が続いている感じはよく出ている。戦闘システムも Ys I と基本的に同じだったが、魔法が使えるようになりレベルの最大値も上がって Ys I を手堅く進化させた感じ。特に魔法のおかげで戦闘にも新鮮さを感じられたし、他にも色々な種類の魔法があり便利になっていてよかった。
また、魔法が便利でボス戦の難易度が少し低下したのも良かった。Ys I はボスが強くて難易度 Normal を選んだことを少し後悔したこともあったけど、Ys II はそこまで苦戦はしなかった。どちらかと言えば、Ys II ではボスよりもダンジョンの複雑さの方が大変だった。ラストダンジョンが広く、複雑でメッチャ迷ったし。それでも自力でクリアできたので達成感は大きかった……!
ストーリー的にも、2 人の女神、6 人の神官の末裔達の正体が分かり、古代王国イースにまつわる物語が完結して満足。最後のアドルとフィーナの締め方も、もの悲しさを感じたが、それもまた良かった。今後のシリーズにレアとフィーナが再登場すればうれしいのだが、あの終わり方を考えると難しいかな……。あ、でも Ys I&II の 700 年前を舞台にしたという Ys Origin には出てきそうかな。シリーズが続いているので、いろいろと先の展開を考えたり世界観を調べたりするの楽しいね。
Ys I だけだと物足りなさはあったが、Ys II までやったら満足できて楽しめた。いや~、次はどの Ys やろうかな。ナンバリング順だと III だけど、アドルの年齢順だと IV か。でもシステムの古さ順でやろうと考えると、リメイクされていない VI のが古いんだよな。しかしイース王国関連の Origin も気になるしな。迷うな~。