英検準2級は大学入試前の腕試しにも使えますが……具体的な英単語のレベル、知らべました! その他の級については「英検関連の記事一覧」から参照ください。
実用英語技能検定 (英検) 準2級とは?
準2級の試験内容
準2級から筆記試験の時間が60分を超える
2017年度の試験から英検準2級にもライティング問題が追加され、一次試験ではリーディング・ライティング・リスニングの問題が出題されます。そして一次試験の合格者は別の日に改めて二次試験であるスピーキングテスト (面接形式) を受験し、こちらの合格者が晴れて英検準2級合格となります。
試験時間について、リスニングとスピーキングは英検3級と大きな差はありませんが、筆記試験は大きく伸びています。英検3級では50分でしたが準2級では75分と一時間を超えてくると、長時間英文を読むことができる集中力が重要になってきます。
英検準2級から本格的な英語の試験になる
英検3級までは英語の基礎力を試す内容でしたが、英検準2級からは世間でも評価される試験となり、難易度も大学入試レベルとなっています。
英検準2級からは試験時間・英文量ともに大きく増加してきており、本格的に英語を勉強してこないと太刀打ちできなくなってきます。
英検3級~1級は一次試験免除制度がある
準2級は二次試験 (スピーキング) が必須ですが、実は二次試験で不合格になってしまった場合、1年間は一次試験の受験を免除してもらうことができます (要事前申請)。
そこで、「一次試験 (リーディング&ライティング) の対策は十分だけど二次試験 (スピーキング) は自信が無い……」という場合、一次試験だけ先に合格しておいて、その後1年間はスピーキングを集中して勉強する、という戦略もできますね!
準2級、高校中級レベルの英単語を解析してみる
英検では、英検準2級の目安を高校中級 (大学入試) レベルとしています。ただ、高校中級と言われても少し漠然としていますよね? というわけで、本サイトでは実際の英検準2級の試験で登場した英単語を、中学~大学院水準の英単語、およびアルクのSVL 12000で解析し、具体的なレベルを解析しました! 結果は後述します。
なお、パス単準2級についても調べた記事があるので合わせて参考にしてください。
準2級の合格率
準2級の合格率は約35%
準2級の合格ラインは6割
2016年度からの新しい合否判定方法について
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/2016admission.html
英検は2016年から採点の方法が変わりました。英検のサイトで合否判定方法について説明がありますが、要は、英検準2級ではリーディング、ライティング、リスニングそれぞれの正解率は6割が目安ということです。
ただし、配点は受験者全体の回答状況により変わる形式ですので、余裕をもって7割を目指した方が確実でしょう。
英検準2級試験の語彙レベル解析 (中学~大学院水準)
概要
中学~大学院水準の英単語で分類
オンライン辞書サービスのWeblioには研究社の新英和中辞典が掲載されていますが、英単語が中学以上 (約1000語)、高校以上 (約3000語)、大学以上 (約4000語)、大学院以上 (約2000語) の4つのレベルで分類されています。
英検準2級に登場する英単語が、中学~大学院レベル計10000語のどのレベルに当てはまるのかを本記事で調査しました。なお、この中学~大学院レベルの英単語とSVL 12000の関連はグラフの通りです。詳細は以下の記事を参照ください。
解析の対象にする単語
筆記試験 | 英検のサイトで公開されている過去問から英文を抽出 |
筆記試験(ライティング) | 解答例に記載されている英文 |
リスニング | 過去問ページで公開されているスクリプトと問題用紙に掲載されている英文 |
スピーキング | 問題と解答のサンプルで使われている英文 |
一次試験は実際の試験で使われた英文
本記事では、2017年第1回の英検準2級試験に登場する英単語のレベルを解析します。
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リーディング
リーディング問題は、問題用紙に掲載されている問題文および選択肢を解析対象とします。
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ライティング
ライティング問題は、問題用紙に掲載されている問題文、および解答用紙に掲載されている解答例の英文を解析対象とします。
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リスニング
リスニング問題は、問題用紙に掲載されている選択肢と、トークの原稿を解析対象とします。
二次試験は英検のサイトに掲載されているサンプル英文を解析
二次試験 (面接形式のスピーキングテスト) は過去問がありませんので、英検のサイトで公開されている問題と解答のサンプルで使われている英文を解析対象とします。
英検準2級の語彙レベル
総語数
英検準2級で使われた英単語を中学~大学院水準に分類した結果です。高校水準の英単語がある程度ありますが、基本的には中学水準の英単語で大部分が構成されていることが分かります。
英単語の種類
単語の重複を除外し、英単語の種類で分類した結果が上記です。英検2級と比較すると中学水準の割合が9%ほど多く、2級 (高校卒業レベルの試験) と比較すると簡易な文章であることが分かります。英検2級は英単語の91%が中学・高校水準であり、その2級よりも語彙レベルが低いので高校中級と言えそうではあります。
範囲外の単語
Weblio掲載の新英和中辞典の基準では、中学・高校水準に収まらない英単語も一定数登場していますが、実際にはそこまで高レベルの英単語が使われているわけではありまえん。英単語には派生語や関連語が多数あるため、意味が推測できる英単語である場合が多いです。どのような単語か参考までに掲載しておきますね。
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大学水準の英単語例
doughnut, grind, lobster, recycle, tortoise
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大学院水準の英単語例
download, Italian, mall, Sydney, vending
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範囲外の英単語例
bumblebee, coworker, license, smasher, zombie
英検準2級試験の語彙レベル解析 (SVL 12000)
概要
26000の語彙レベルで分類
本サイトの他の記事と同様に、英検準2級の試験で使われている英文の語彙レベルを26000語レベルでも分類していきます。語彙レベルはアルクのSVL 12000 (1~12000語レベル) と極限の英単語・終極の英単語 (12001~26000語レベル) を基準としています。解析手順については「英文の語彙レベル解析手順について」を参照ください。
なお、26000もの語彙レベルで分類する必要が無い場合であっても、SVL 12000でカバーできない英単語の特徴が掴めるように26000語レベルで分類しています。
基準となる英単語リスト | 語彙レベル | レビュー記事 |
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SVL 12000 | 1~12000 | レビュー |
極限の英単語 Vol.1~4 | 12001~24000 | レビュー |
終極の英単語 | 24001~26000 |
解析の対象にする単語
中学~大学院水準での語彙レベル解析と同じく、過去問およびその解答例・サンプルを対象とします。
筆記試験 | 英検のサイトで公開されている過去問から英文を抽出 |
筆記試験(ライティング) | 解答例に記載されている英文 |
リスニング | 過去問ページで公開されているスクリプトと問題用紙に掲載されている英文 |
スピーキング | 問題と解答のサンプルで使われている英文 |
英検準2級の語彙レベル
総語数
上記は英検準2級試験で使われた全英単語4520語を、語彙レベルで分類した結果です。英検3級から約2000語も増えており、2000~6000語レベルの単語も登場し始めていることが分かります。
英単語の種類
単語の重複を除外し、英単語の種類で分類した結果が上記です。830種類の英単語が使われていました。英検3級から285語も増え、英文の表現も多彩になってきていることが分かります。
英検準2級の語彙レベル – 筆記・リスニング・スピーキング別 –
使われた英単語を筆記・リンスニング・スピーキング別で分類した結果がこちらです。スピーキングはまだ1000語レベルの基本語で会話できれば問題ないようですが、筆記では2000語以上の英単語がそれなりに登場してきており、筆記とリスニングで語彙レベルに差がつくようになってきています。
英検準2級の目標語彙数
一般的には2600~3600語が目安と言われていますが、本記事の解析結果より、まずは3000語を目安としてはいかがでしょうか。SVL 12000の3000語レベルまであれば、英単語の92%がカバーできます。英検準2級の合格目安は正答率6割と言われていますので、ひとまず3000語あれば十分合格を狙える範囲だと考えられます。
ただし、英検2級以上では必要な語彙数が格段に増えていきますので、より上の級を目指していくのであれば準2級の段階から意識して語彙を増やしていくと良いでしょう。余裕があれば4000語まで語彙を増やしていくと、2級受験時の準備が楽になると思いますよ。
範囲外の単語
26000語で分類できない英単語が5語使われていましたので、参考までに掲載します。英単語の種類は非常に多いので、基本的な単語でも範囲外になったりすることはあります。
英検準2級試験 (2017年6月実施) で登場した26000語範囲外の英単語 (5語)
coworker, doghouse, doughnut, download, zombie
英検準2級の対策
オススメ問題集
申し込みから二次試験対策まで網羅
英検準2級が初めての英検という方もいるのではないでしょうか。一次試験、二次試験 (面接形式) と別れており、TOEICよりも手順が多いので最初は総合的に対策できる教材がオススメです。
その他Amazonには色々ありますよ!
効率良く英単語を覚えるなら、専用の英単語集がオススメ
高校英語の範囲は広いため、教科書や参考書よりも、英単語暗記用の専用の教材1つあると使いやすいです。
特にパス単は評価も高いですし、英検準2級によくでる単語から覚えられるのでオススメです。詳細は以下を参照ください。
SVL Vol.1~Vol.2で暗記漏れの英単語を無くそう!
英検5級~準2級まではSVL Vol.1が該当
本記事で解析した通り、SVL 12000の3000語レベルまでの英単語で英検準2級で登場する英単語の9割をカバーすることができます。この3000語はSVL Vol.1に掲載されているので、他の問題集や単語集で学習した後にSVL Vol.1で単語をしっかりと確認しておけば単語の漏れは殆どなくなります。
英検準1級や1級を見据えて
SVL 12000は単語の重複が無く、頻出順に12000語もの英単語を揃えている点が素晴らしく、今後英検準1級や1級を目指すのであれば今のうちから利用していくことをオススメします。
教科書やその他の教材で英語を勉強してきたうえで、試験前に暗記漏れの単語がないか探すことに利用する方法も良いでしょう。SVL 12000については以下記事を参照ください。