ビジネス向け英単語は難しい? そんなイメージ持ってますか? そうです、そこそこ難易度高いです!
将来は外資系で働きたい! 米国で暮らしたい! 海外のビジネス誌やニュース読めるようになりたい! このような方にオススメきる英単語リストが、BSとNGSLです。本記事ではこれら英単語リストの説明と、アルクのSVL12000と語彙レベルを比較した結果を公開します。
目 次
BSL (Business Service List) とは
BSL
一般的なビジネス英文の97%をカバーする英単語リスト
BSL (Business Service List) とは、明治学院大学のCharles Browne教授と青山学院女子短期大学のBrent Culligan教授が選定した、ビジネス関連の英文に登場する単語のリストです。ここでのビジネス関連の英文とは、ビジネス関連のテキスト、新聞、記事、Webサイト上の英文です。2018年3月現在ではBSL Ver. 1.01 (1754語) が無料公開されています。
BSLの利用はNGSLが前提
BSLにはビジネス英語で頻出する英単語が掲載されていますが、BSLの1754語だけで97%カバーできるわけではありません。一般英文の90%の英単語をカバーすると言われるNGSL (New General Service List) が必要です。
NGSLとは、平たく言えば一般的な英文に頻出する英単語を集めたリストです。2億7000万語にも及ぶデータベースを元に頻出語が約2800語集められています。この2800語を覚えたうえで、さらにBSLを覚えることで97%カバーできるようになるという構成になっています。NGSLの詳細は以下記事を参照ください。
BSLの特徴
ビジネス英文6400万語を調査して英単語が選定
BSLに掲載されている英単語は、新聞や経済誌、ウェブサイトなどのビジネス英文約6400万語の頻出語を調査して選定されたようです。詳細は以下公式サイトの説明を参照ください。
一般的なビジネス英文の97%をカバー
公式の説明では、NGSL (約2800語)で一般的なビジネス英文の91%の英単語をカバーでき、BSLの1754語を加えることで97%カバーできるようになるとされています。
なお、この辺りのカバー率について、本サイトで別途検証しています。詳細は以下記事を参照ください。
BSLの入手方法
英単語リストは無料
BSLの英単語リストは無料で公開されているので簡単に入手できます。リンク先ページの下部にある[BSL TOOLS:]の一覧からダウンロード可能です。
リンク | 概要 |
---|---|
BSL | BSL 1754語の掲載ページ |
BSLを学習する
Android/iOS向けアプリ
英辞郎の和訳をつけてAnkiで学習する方法もある
アルクが提供している英辞郎 on the WEBの内容はCD/DVDで市販されています。この市販の英辞郎とExcelがあれば、任意の英単語一覧に和訳を付けることができます。
英単語一覧が準備できたらAnkiに取り込んでボキャビルする方法がオススメです。Ankiとは世界中の語学学習者に愛用されている暗記のためのツールです。復習期間を適切に管理してくれるため覚えづらい単語のみ頻繁に復習することができます。私もAnkiで数百時間ほどボキャビルしています。
詳細は以下を参照ください。
BSLに関するツール
任意の英文をNGSL、BSLの英単語で解析するツール
任意の英文がどれほどNGSL、BSLの英単語で構成されているか確認できるツールがVocabProfilersで公開されています。基本的な使い方は以下の通りです。
- Voocab Profilersのサイトを開き、英文を解析する英単語リストを選択
- 画面下半分の枠に、解析対象の英文を入力
- 画面右下の[SUBMIT_WINDOW]ボタンを押下
結果画面では、入力した英文の何%が英単語リストでカバーできたか表示されます。
関連する英単語リスト
NGSLやBSLの他に、TSL (TOEIC英文向け)、NAWL (学術的英文向け) の英単語リストがあります。これらはNGSLと組み合わせることが想定されているので、NGSLを覚えた後は目的に応じて各リストの英単語を覚えると良いでしょう。詳細はそれぞれの記事を参照ください。
記事リンク | 対象 | 語数 |
---|---|---|
NGSL | 一般的英文向け | 2801 (Ver. 1.01) |
TSL | TOEIC英文向け | 1259 (ver.1.1) |
NAWL | 学術的な基礎英文向け | 963 (Ver. 1.0) |
BSL | ビジネス基礎英文向け | 1754 (Ver. 1.01) |
また、これら4種類の英単語を全て覚えた時の語彙レベルや英文カバー率などを別途調べています。詳細は以下記事を参照ください。
BSLの語彙レベル比較 (SVL 12000)
概要
本サイトでは様々な英文の語彙レベルを26000語レベルで分類して評価しています。26000語はアルクのSVL 12000 (1~12000語レベル) と極限の英単語・終極の英単語 (12001~26000語レベル) を基準としています。BSLに掲載されている英単語もこの26000語の語彙レベルで分類し、比較を行います。
基準となる英単語リスト | 語彙レベル | レビュー記事 |
---|---|---|
SVL 12000 | 1~12000 | レビュー |
極限の英単語 Vol.1~4 | 12001~24000 | レビュー |
終極の英単語 | 24001~26000 |
※ | 英単語の分類は単語の形が完全に一致したか否かで判断します。例えば beat、beats、beatingは別の単語として扱います。ただし、大文字・小文字の差は判断しません。Beatとbeatは同じ単語として扱います。 |
解析の対象にする単語
NGSL公式サイトで公開されているBSL Ver. 1.01の1754語を対象とします。なお、BSLに掲載されている複合語の1語 (e-book) は分解しているため1755語を対象としています。
種類 | 掲載語数 | 対象語数 |
---|---|---|
TSL (Ver. 1.1) | 1259 | 1262 |
語彙レベル比較
26000語レベルで分類
BSL 1754語を26000語レベルで分類した結果が上記グラフです。ビジネス英文向け英単語リストと言っても難解な専門用語は省かれているため概ね4000~10000語レベルに収まっていますが、TOEICハイスコア取得、や英検1級合格レベルの難しい単語もある程度あるので、難易度は高めと言えますね。
NGSL+BSLの英単語を12000語レベルで分類
BSLはNGSLと組み合わせることが前提ですので、双方の英単語リストを組み合わせた場合の語彙レベルも確認してみました。上記グラフはNGSLとBSLの語彙レベルをSVL12000の語彙レベルで分類した結果です。区別がつくようにNGSLとBSLで色を分けています。
英文カバー率の確認
NGSLとBSLの英単語で一般的なビジネス英文のの97%をカバーするとNGSL公式サイトに記載されていますが、実際にニュース記事の英文を利用して確認してみました。結果は以下記事を参照ください。