電子書籍とオーディオブックが読み放題で聴き放題!
洋書の虫には必須とも言えるサービスになりそうなScribd (スクリブド) ですが、日本ではあまり紹介されていないので、基礎知識&始め方&解約方法をまとめました。30日無料体験もありますよ!
目 次
Scribdとは?
定額の読み放題・聞き放題サービス
概要
Scribdとは市販の洋書 (電子書籍)・オーディオブックが定額で読み放題・聞き放題できるサービスです (若干の制限あり)。海外のサービスですが、日本からでも利用が可能です!
もともとは文書の保存・共有サイトとして2007年に生まれ、2013年からは電子書籍の定額購読サービスが始まり、2014年にはオーディオブックも定額サービスの対象として利用できるようになりました。一時期はクレジット制で毎月借りられる数が決まっていましたが (本 3冊、オーディオブック 1冊)、2018年2月からは無制限 (Unlimited*) となっています。Netflixの電子書籍版サービスとも呼ばれ、AmazonのKindle UnlimitedやAudibleの競合相手でもあります。
読み放題・聞き放題の制限?
Scribdは洋書・オーディオブックが Unlimited* で楽しめるとしていますが、このアスタリスク (*) にも意味があります。実は大量に本・オーディオブックを消化するユーザーは借りられる数が一時的に制限されるので、実際には無制限に読み聴きできるわけではありません。その意味を示すためにアスタリスクを付けているようです。
経緯は「Introducing Scribd’s Unlimited Subscription」に記載されていましたが、要約すると以下の通りです。
- もともとは借りられる本の数は無制限 (Unlimited) だったが、一部のユーザーが物凄い数の本を消化していた
- 月額費の値上げを抑えるため2016年にクレジット制に移行した (月々読める本の数の上限を設けた)
- クレジット制は評判が悪かったので、2018年2月に条件付き無制限 (Unlimited*) に移行した
- Unlimited* においては、大量に本を消化するユーザーは読める本が一時的に制限される
Scribdは本が貸し出された総計に応じて権利者にライセンス費用を支払っているので、一部ユーザーの影響でライセンス費用が膨大になってしまわないように上限を設けたのではないでしょうか。仕様は非公開なのでこの制限の詳細は不明ですが、おそらく各本に単価が設定してあり、単価の総計が一定額を超えたら借りられる本が制限されるのではないかと思います。例えば新刊は2ドル相当、昔の児童書は0.5ドル相当の単価が設定してあり、各ユーザーは毎月合計5ドル相当まで借りられる、みたいな仕組みです。
もし制限されても30日で再び借りられるようですし、そのような状態であれば既に元が取れているので、甘んじて受け入れましょう……。
読書環境は?
ブラウザ、スマホ・タブレットで利用可
ScribdはPC (Webブラウザ)、Android/iOSアプリ、Kindle Fire向けアプリで利用することができます。オーディオブックであればPCやスマホで十分だと思いますが、洋書を本格的に読むのであればタブレットが望ましいと思います。私はiPadを利用していますが、価格的にはKindle Fire タブレットがオススメですよ!
具体的な利用イメージや機能は上記動画が分かりやすいと思います。また、アカウントを作成せずとも検索やプレビュー表示は可能なので、ScribdのサイトでTop Chartsなどを確認してみてください。
Scribdで読めるものは?
6つのカテゴリー
概要
まず、Scribdでは以下6種類が提供されています。
- Books (洋書)
- Audiobooks (オーディオブック)
- Ducuments (各ユーザーがアップロードしたファイル)
- News (ニュース記事)
- Magazines (雑誌)
- Sheet Music (楽譜)
多読・多聴目的の場合はBooks、Audiobooks、News、Magazinesがメインになるかと思います。Documentsには様々なファイルがあり、掘り出し物がある一方で著作権違反のファイルや不快なファイルもあります。ご注意ください。
Books & Audiobooksのジャンルは?
9種類のジャンル
Explore interestsページにある通り、洋書は大きく9つのジャンルに分かれており、それぞれがさらに細かく分類されています。多読向けとしてブログなどで紹介されている馴染みある本も多数ありますよ!
洋書を検索する場合
ひとまず無作為に洋書を探したいのであれば、まずはTop Chartsページからジャンル別のベストセラー一覧を見てみることをオススメします。
特定の洋書を検索する場合は、本のタイトルだけではなく著者名でも検索した方が良いでしょう。例えばHolesのようなシンプルなタイトルは似たような本が大量にあるので、著者名から探した方が確実です。その他にも検索時に使えるキーワード (+、-、”) があるので、公式ヘルプ「Using Scribd’s Advanced Search」も参照ください。
アメコミ、マンガも多少ある
booksにはアメコミや英訳マンガも若干ありました。「クレヨンしんちゃん」や「ヒナまつり」、「ダレン・シャン」などがあるので一度は試してみてはいかがでしょう (2018年12月時点)。マンガ・コミック専用ページはないので「manga -how」などのキーワードで検索してみてください。
※ | mangaで検索すると「how to draw ~」系のマンガの書き方に関する本が大量ヒットするので、howをマイナス検索している |
多読の初中級者向けの本はある?
ネイティブ向けの絵本・児童書はある
日本で紹介されている本も多い
語彙制限本 (GR) は見つかりませんでしたが、ネイティブの子供向けの本は色々揃っています。電子書籍とオーディオブックが両方揃っている場合もあるので、多読初心者~中級者でも活用できるのではないでしょうか。カテゴリー「Children' Books」で調べれば色々見つかりますが、例えば以下タイトルはScribdにありますよ!
タイトル | Book | Audiobook | |
---|---|---|---|
Amelia Bedelia | ○ | ○ | |
Because of Winn-Dixie | きいてほしいの、あたしのこと -ウィン・ディキシーのいた夏 | ○ | |
Curious George | ひとまねござる | ○ | |
Diary Of A Wimpy Kid | グレッグのダメ日記 | ○ | |
Howl’s Moving Castle | ハウルの動く城 | ○ | ○ |
Judy Moody | ○ | ||
Magic Tree House | マジック・ツリーハウス | ○ | |
Nate the Great | きえた犬のえ | ○ | |
The Giver | ギヴァー 記憶を注ぐ者 | ○ | ○ |
The Hunger Games | ハンガー・ゲーム | ○ | |
The Little Prince | 星の王子様 | ○ | ○ |
The Saga of Darren Shan | ダレン・シャン | ○ |
絵本や児童書など定番作品は「英語の絵本 30選」「定番の洋書 75選」にまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
無料体験 & 月額料金について
基本は $8.99/月
概要
料金関連については以下のように定められています (2018年10月時点)。金額はドルですが、日本のクレジットカードでも申し込みが可能です。
- 1ヶ月の無料体験あり
- 招待リンクから申し込めば2ヶ月の無料体験が可能
- 基本料金は $8.99/月
- 20% OFFの年間プラン ($7.09/月、$84.99/年) の提示がくることも
- books、audiobooksに制限がある Scribd Lite ($4.99/月) なるプランもある
- メンバーシップは最大12週間の休止 (pause) が可能
無料体験 & 招待リンク
無料体験が1ヶ月可能です。さらに、既存アカウントからの招待リンクを介して登録すると無料期間が2ヶ月に延長されますが、事前に以下を認識しておいてください。
- 招待リンクを介して登録すると無料期間が2ヶ月に延長される
- 招待リンクを介して登録されると、招待者は1ヶ月分が無料になる
- 登録時、招待者へ登録ユーザー名が通知・公開される
- 自分の招待リンクは、Scribdに登録してサインインした後、アカウントのメニュー内にある[Read for Free]から入手可能 (ブラウザで確認)
招待リンクを利用するならScribd専用メールアドレスを用意した方がよいかもしれませんね。気にしない、専用メールアドレスを用意するから招待リンクを使いたいという方がいるかもしれませんので、一応私のアカウントからの招待リンクを掲載しておきます。無料体験申し込みの流れ自体は通常の場合と同じなので、後述の始め方の説明を参考にしてください。
※ | 利用する気が無い場合、上記リンクはクリックしない方が良い |
※ | 上記の招待リンクはそのうち削除するかもしれない |
料金 & プラン
私が確認した限りでは4つほどプランがありました。
- 基本プラン ($8.99/月)
- 年間プラン ($84.99/年、$7.09/月)
- Scribd Lite ($4.99/月)
- 学生向けプラン ($4.99/月)
基本プランは $8.99/月 ですが、無料体験開始後にしばらくしたらメールで 20% OFF の年間プランのオファーがありました。この年間プランが全ユーザーに提示されるかは不明ですが、もしオファーがきたら一考してみても良いかと思います。
また、無料体験登録後に解約手続きを進めていくと、BooksとAudiobooksは制限されるものの他は無制限で利用できる Scribd Lite なるプランが提示されました。雑誌メインで読みたい場合はこちらのプランも良いかもしれませんね。解約方法については後述の説明を参照ください。
さらに学生向けのプラン ($4.99/月) もあるようですが米国の大学・大学院生のみ有効なようです。
休止
しばらくは忙しいので本を読む時間が取れない、他に読みたい本が溜まっているのでScribdの使用を一旦中止したい、という状況で使える休止機能があります。もちろん休止中は支払いもストップします。サインイン後、アカウントメニューから[Account Settings]ページへ移り、[Pause Membership]をクリックすると休止期間を設定可能です。
Scribdの始め方と解約/退会方法
始め方
クレジットカード or Paypalが必須
Scribdはアカウントを作成すればすぐに始めることができますが、登録時に支払い方法の設定が必要です。もちろん無料期間中に解約すれば支払いは不要です。
以下、PC (Webブラウザ) で登録する方法を説明します。
2. サインアップ
名称 (ニックネーム可。後で変更も可能) とメールアドレス、パスワードを入力して[Sing Up]をクリックします。もしくはFacebook/GoogleアカウントでサインアップしてもOKです。
アカウント作成はこのタイミングで完了していますが、無料体験を行うには支払い方法を登録する必要があるので、登録作業を続けていきます。
3. 支払い方法を登録
支払い方法の登録画面が表示されるので、支払いに利用するクレジットカード、またはPayPalアカウントを設定し、[Start Your Free Trial]をクリックします。
※ | JCBのクレジットカードは利用できないので注意 |
解約方法
手続きは3ステップ
Webブラウザ上での解約手順を説明します。公式のヘルプ「How do I cancel my premium membership?」も参照ください。なお、無料期間内に解約を行っても期限まではScribdを利用できます。
Account Settingsページ内のMembership Planにある[End My Membership]をクリックします。
※ | もし[End My Membership]が無く、代わりに[Plan And Membership Details]が表示されている場合はこちらをクリックする。そのページ下部に[End My Membership]があるはず。 |
STEP2として解約理由にチェックを付けます。伝えたいことがあれば詳細を記入できますが、なければそのままページ下部の[Submit & Continue Cancellation]をクリックします。
なお、”I don’t use Scribd enough” など一部の理由を選ぶと、STEP3で$4.99/月の縮小プラン「Scribd Lite」が提示されました。books/audiobookは制限されるようですが、その他は無制限で利用できるプランのようです。
STEP3の最終確認画面が表示されるので、下部の[Complete Cancellation]をクリックすれば解約が完了します。
解約してもアカウント自体は残ったままで、無料期間が残っている場合などは期限までScribdを利用することができます。
解約手続きのキャンセル & 再開
解約手続き後でも、再開することは可能なようです。Account Settingsページ内に[Resume Membership]ボタンが表示されるので、クリックして処理を進めてください。
アカウントの削除
解約手続きを行ってもアカウントは残ったままです。もしアカウント自体削除したい場合は、Account Settingsページ内にある[Delete Your Account]をクリックして処理を進めればOKです。
なお、利用期間が残っている場合はアカウント削除ができません (Delete Your Accountのリンク自体表示されない)。利用期間終了後に削除してください。詳細は公式のヘルプ「How do I delete my Scribd account? 」を参照ください。
終わりに
毎月数冊以上の洋書を読む人にはオススメ!
Scribdはサービス形態が定期的に変更されているので全体像が分かりづらく、日本語で紹介する記事も少ないですが、実際使い始めてみると非常に重宝しています。特にオーディオブックが聴けるのは非常にうれしいです。
Scribdでは洋書の最新タイトルは基本的に無く、同一タイトルの本とオーディオブックが揃っていない場合もありますが、Kindle本+Scribdのオーディオブックのように組み合わせて利用していけば良いのでオススメです。値段も$8.99/月なので、毎月数冊以上の洋書を読むのであればScribdを始めてみてはいかがでしょうか。
Scribd以外の選択肢
多読・多聴に使えるサービスは数多くあります。例えば、私が利用している (いた) ものは以下の通りです。それぞれ利点があるので、興味があるものについてはどんどん利用してみてください!
Prime Reading & Kinlde Unlimited
Amazonはプライム会員が対象の読み放題 Prime Reading や、定額読み放題 Kindle Unlimited を提供しています。Prime Readingの品揃えはソコソコですが、Kindle Unlimited ならThe Hunger Games やハリーポッターなどもあるので無料体験期間で数冊読んでみるもの良いと思います。
▶ Prime Reading 一覧 ▶ Kinlde Unlimited 一覧
Audible
洋書のオーディオブックを聴くのであればAmazon傘下のAudibleはやはり外せないでしょう! 聴き放題ではありませんが、アン・ハサウェイ朗読のオズの魔法使いなどAudible独自のタイトルもありますし、日米Audibleの無料体験を活用すれば数冊は無料で聴くことができます。詳細は「洋書の多聴は日本のAudible (オーディブル) で始めよう!」を参照ください。
レプトン リーディングファーム
米国の幼稚園児~中学生の教科書1000冊を定額で読み放題できるサービスです。初月無料+ネイティブの朗読付きであり、レベル1の教科書はかなり簡単な内容なので多読初心者にもオススメです。詳細は「多読初期にオススメ! 米国の教科書を【1ヶ月無料】で読もう」を参照ください。
Netflix
Netflixではフルハウスやフラーハウスなど、CC字幕 (音声と一致する字幕) 付きの海外ドラマや洋画が一定数あるので、映像付きでの多聴と字幕多読が行えます。ちなみに日本のアニメの英訳版も一定数配信されてますよ。
英語のノベルゲーム
一部の英語ノベルゲームには英語音声がついていますし、ゲームでの多読・多聴も面白いですよ! スマホやタブレットでプレイできる作品もあります。オススメ作品は「英語多読にオススメ! 無料・有料のノベルゲーム19選!」を参照ください。