そもそも中学生レベルの英単語って……どの程度?

実用英語技能検定 (英検) 5級とは?

5級の試験内容

筆記+リスニング

英検5級では、筆記 (リーディング) 25問、リスニング25問の計50問 (45分) 出題されます。一次試験と呼ばれていますが、英検5級と4級では二次試験はありません。筆記とリスニングの結果のみで合否が決まります。

本記事では、英検5級試験 (筆記&リスニング) に関して記載しています。



スピーキング用のテストもある

2016年から英検5級用のスピーキングテストも始まりました。こちらは通常の英検5級試験とは別に受験できます。テスト形式は録音形式で、自宅のPCやスマホで音声を録音・送信し、合否が決まります。

5級の難易度は中学1年レベル? 英単語レベルを解析してみる

英検では、英検5級の目安を中学初級とし、審査の基準は「初歩的な英語を理解」と定義されています。

しかし、「中学初級」や「初歩的な英語」では難易度が少し曖昧ですよね? そこで、本記事では英検5級の試験で使われている英単語のレベルを解析し、より具体的な難易度を調査しました。結果は後述します。

なお、パス単5級についても調べた記事があるので合わせて参考にしてください。

5級の合格率

5級の合格率は約80%

近年の結果は公開されていないため、2015年のデータを掲載しています。

英検5級の合格率は約81%であり、2011~2014年でも80%強となっているようです。しっかり対策すればかなりの確率で合格できますので、焦らずに勉強しましょう!

5級の合格ラインは6割

5級の合格ラインは6割

2016年度からの新しい合否判定方法について
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/2016admission.html

英検は2016年から採点の方法が変わりました。英検のサイトで合否判定方法について説明がありますが、要は、英検5級では筆記、リスニングそれぞれの正解率は6割が目安ということです。

ただし、配点は受験者全体の回答状況により変わる形式ですので、余裕をもって7割を目指した方が確実でしょう。

5級はいつ受験するべきか

  1. 一部中学では、入試テストの点数に加点できる

    英検は中学初級レベルの難易度ですので、ステータスとして使えるのは中学入学前です。特に、一部の中学校では英検5級でも入試で加点扱いできますので、役に立つ場面があります。

  2. 自分の学習の進捗確認のためなら、中学在籍中でも意味がある

    中学で英語を本格的に勉強する場合、高校入試前までに英検準2級~3級、最低でも4級を取得したいところです。高校受験では英検4級から加点できる可能性があるからです。

    しかしながら、いきなり英検3級や4級を受験するよりも、ちゃんと自分の実力を把握し、また受験の雰囲気になれましょう。最終目的の級の1~2つ前から段階的に受けるのが良いでしょう。

  3. 高校生以降はTOEIC受験がオススメ

    高校生以降に本格的に英語の勉強を始める場合、英検3~5級よりもTOEICをオススメします。

    高校生以降で本格的に英語を勉強する場合、目指すレベルはかなり高いものになるかと思いますので、英検3~5級では成長の度合いを測るのは困難だからです。それよりも、TOEICの点数を指標にした方が自分の成長度合いが客観的にわかるのでオススメです。。

英検5級試験の語彙レベル解析 (中学校教科書)

概要

中学校の教科書レベルで分類

英検5級は中学初級程度と公式に言われているので、中学校1年の英語教科書で殆どの英単語が賄えると考えられます。そこで、実際に中学1~3年の英語教科書に掲載されている英単語がどれほど英検5級の試験で使われているか確認します。

中学校英語の教科書はNew Cown、New Horizonなど数種類ありますが、本記事では開隆堂のSunshineを利用します。この中学校1~3年向けのSunshine (2016年度版) に掲載されている英単語は開隆堂がExcelで公開していましたので、利用させていただきました。

種類対象掲載語数
Sunshine 1 教科書中学校 1年約630
Sunshine 2 教科書中学校 2年約550
Sunshine 3 教科書中学校 3年約500

中学校レベルの英単語一覧について別途調べた記事があるので、そちらも参照ください。

解析の対象にする単語

筆記試験英検のサイトで公開されている過去問から英文を抽出
リスニング過去問ページで公開されているスクリプトと問題用紙に掲載されている英文

実際に出題された英文を解析

本記事では、2017年6月に実施された英検5級の、一次試験 (筆記&リスニング) に登場する英単語のレベルを解析します。

  • 筆記

    筆記問題は、問題用紙に掲載されている問題文および選択肢を解析対象とします。

  • リスニング

    リスニング問題は、問題用紙に掲載されている選択肢と、トークの原稿を解析対象とします。

英検5級の語彙レベル

総語数

英検5級で使われた英単語を中学1~3年の教科書レベルに分類した結果です。全体の91%が中学1年の教科書に掲載されている英単語であることが分かります。

英単語の種類

単語の重複を除外し、英単語の種類で分類した結果が上記です。合計で約250種類の英単語が登場しており、そのうち中学1年レベルの英単語は約200語使われていました。

英単語の種類 (正解選択肢のみ)

次いで、問題の正解で使われる単語のみ抜粋して調べた結果が上記グラフです。正解選択肢となる単語には中学2年以上の教科書に掲載されているものが僅かにありましたが、基本は中学1年レベルではあるようです。

英検5級の目標語彙数

一般的に英検5級の語彙数は300~600ぐらいと言われています。確かに1回の試験で使われる英単語の種類は300に満たないのですが、毎回同じ単語のみ使われるわけではないでしょう。基本的に英文は中学1年レベルの英単語で構成されており、中学1年の英語教科書に掲載されている英単語数は約630でしたので、目標とする語彙数は600で良いでしょう。

範囲外の単語

英検5級の試験で使われた英単語のうち、英語教科書Sunshine 1~3に掲載されていない単語は17語ありました。参考までに掲載しておきます。

Sunshine教科書の範囲外の英単語 (17語)

along, bathroom, coin, course, dessert, foot, jam, notebook, painting, pilot, pretty, score, skirt, softball, spoon, strawberry, telephone

なお、教科書Sunshineの範囲外であっても殆どは以下の中学1年~3年の英語教科書いずれかには掲載されていました。1つの教科書では全英単語を賄いきれなくても、使われる英単語自体は中学レベルであると言えますね。

  • 三省堂:ニュークラウン (New Crown)
  • 東京書籍:ニューホライズン (New Horizon)
  • 光村図書:コロンブス (Columbus)
  • 教育出版:ワンワールド (One World)
  • 学校図書:トータル (Total)

英検5級試験の語彙レベル解析 (SVL 12000)

概要

4000の語彙レベルで分類

本サイトの他の記事と同様に、英検5級の試験で使われている英文の語彙レベルをSVL 12000で分類していきます。解析手順については「英文の語彙レベル解析手順について」を参照ください。

なお、実際にはSVL 1~4の4000語レベル以内にすべての単語が収まったためグラフは4000語レベルまでしか掲載しておりません。

基準となる英単語リスト語彙レベルレビュー記事
SVL 120001~12000レビュー

解析の対象にする単語

中学校教科書での語彙レベル解析と同じく、過去問およびその解答例を対象とします。

筆記試験英検のサイトで公開されている過去問から英文を抽出
リスニング過去問ページで公開されているスクリプトと問題用紙に掲載されている英文

英検5級の語彙レベル

総語数

上記は英検5級試験で使われた全英単語720語を、語彙レベルで分類した結果です。

英単語の種類

単語の重複を除外し、英単語の種類で分類した結果が上記です。245種類の英単語が使われていました。

英検5級の語彙レベル – 筆記・リスニング別 –

英単語の種類

使われた英単語を筆記・リンスニング・スピーキング別で分類した結果がこちらです。使われる英単語の語彙レベルに差は無いと言えますね。

英検5級の目標語彙数

SVL 12000基準の解析では、目安となる語彙数は算出できません。というのも、

  • SVL 12000と中学・高校で学習する英単語の正確な相関が不明 (キレイに分布しない)
  • SVL 12000は1000語単位で区切られているため、1000語未満の語数の計算は正確にできない

という理由があるからです。そのため、基本的には中学校教科書を使った語彙レベル解析で述べた600語を目安の語彙数として考えれば問題ないかと思います。



英検5級の対策

英単語は中学1年の教科書で80%を押さえられる

本記事で、英検5級の試験に登場する英単語の8割は中学1年の教科書に掲載されていると判明しました。

手元に中学生の教科書があれば、教科書の内容が理解できるまでしっかりと繰り返し読み込むことで英検5級の対策になるでしょう。教科書ガイドでは音声が聞けるCDが付属しているので、これで対策するのも十分有用でしょう。

教科書で勉強し、過去問を試して、それでもまだ不足を感じるのであれば対策用の教材を購入しても良いかと思います。

オススメ参考書

リスニング対策もできる教材がオススメ

英単語は教科書で学習できますが、やはりリスニングの勉強は音声が必要です。英検のサイトの過去問ではリスニング音声もダウンロードできますが、それだけでは足りないという場合はCD付きの教材が良いでしょう。

その他Amazonには色々ありますよ!

語彙対策は「でる順パス単」

でる順パス単とは、5年分の英検の試験問題を分析し、よく出題される英単語を「でる順」で掲載している英検向けの英単語集です。

パス単シリーズは英検5級~1級までそろっているので、英検合格を狙うならまずはこの英単語集に掲載されている単語を押さえると効率良いと思います。パス単5級の掲載語について別途調べていますので、以下記事も参考にしてください。

将来的に英検3級以上を目標とする場合は、SVL Vol.1 もあり

英検5級~準2級まではSVL Vol.1が該当

英検3級は中学卒業レベル、英検準2級は高校中級レベルと英検では定義されています。ここで、本サイトで中学・高校レベルの英単語とSVL 12000の相関を確認した結果をみると、英検5級~準2級まではSVL 1~3 の範囲が該当することがわかります。

実際には、英検4~準2級ではSVL 4~5レベルの英単語が多少でてきますが、基本はSVL 1~3の範囲に収まるため、SVL Vol.1で単語をしっかりと確認しておけば単語の漏れは殆どなくなります。

英検準1級や1級を見据えて

SVL 12000は単語の重複が無く、頻出順に12000語もの英単語を揃えている点が素晴らしく、今後英検準1級や1級を目指すのであれば今のうちから利用していくことをオススメします。

教科書やその他の教材で英語を勉強してきたうえで、試験前に暗記漏れの単語がないか探すことに利用する方法も良いでしょう。SVL 12000については以下記事を参照ください。